KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

虚無回廊

虚無回廊

虚無回廊

作家
小松左京
出版社
徳間書店
発売日
2011-11-16
ISBN
9784198632854
amazonで購入する Kindle版を購入する

虚無回廊 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

大奥のじぃ

偉大なるSF作家であり妄想科学者の未完遺作をゆっくりかみしめ味わい尽くして読了するが、また再読を始めるに至ってしまう。10代のころより「星、小松、筒井」SF作家御三家を追いかけた私。1970年代の脂の乗った三氏の勢いは現代でも生き生きと伝わり私の妄想の規範として息づいているのだ。夜空を見上げ星のまたたきを見るにつけ、虚空の彼方に小松左京が笑って煙草をふかしている。

2018/06/04

takehiro

今でこそ人工知能AIなんてよく聞くけども、それどころか人口実存AEとか仮想人格VPとか90年代に書いている小松氏は先を行き過ぎていると思った。舞台が宇宙だから当然かもしれないけど、何億年とか何光年とか、出てくる時間も距離もスケールが大き過ぎて圧倒されてしまう。虚無回廊の説明はさっぱりわからなかった笑

2021/09/02

みのくま

小松左京最後の大作にして未完。「日本沈没」において、果てなきディアスポラを日本人に課した小松だったが、本作ではこの宇宙までもを相対化しようと試みた。この極限の相対化の末に表出せる課題は「実存とは・愛とは何か」という問いだ。小松は「日本沈没」において、我々日本人を規定する最大要素である日本列島を沈没させ、日本人である自明性を揺るがした。しかし田所博士を登場させ、その脆弱な自明性こそ実存である事を仄めかす。本作では多元宇宙の発見により、この宇宙の自明性が問われるわけだが、その結果は未完のため分からない。無念。

2018/07/30

Nine

小松さんの巨大すぎるイメージ力に圧倒されるばかりで、どこまで、それを理解できたのか全く自信が持てない、と云うのが正直な感想になるかもしれません。話の大筋はドキドキしながらトレースする事ができましたが、ディティールに関しては雰囲気を楽しめた程度であり、自分にもっとたくさんの知識があれば、更に強烈な感動を覚えたんだろうな、と思わずにはいられませんでした。しかし…。未完とはホントに残念だ。(未完とは思えない完成度の高さでしたが)

2014/05/30

Ai

未完なのに、おもしろい。AEの設定から、SSに到着。その後数々の知生体との接触が刺激的。最後のSF作家陣の対談も興味深く、各人の物語の展開予想がいい。山田正紀さん、書き継いでくれないかな~。

2021/11/24

感想・レビューをもっと見る