クロス・ファイヤー
クロス・ファイヤー / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
ミステリー作家柴田さんにしては珍しい?スポーツもので、NPBに女子プロ野球選手が存在し、野球に、恋に奮闘する話です。ルックスも才能も評価の高い「麻由」と体格は恵まれているが、イマイチ負け犬根性の「栞」の2人は同じチームで、しかも同じピッチャーのポジション。そこに「栞」の潜在能力に目をつけたコーチ「雲野」が現れ、「栞」を人間的にも成長させてくれます。男性社会で生きていくハードな局面をシリアスになりすぎるコトなく表現し、友情や恋愛のホロ苦さもちょうどよく絡めています。野球に関係なく、頑張る女子にオススメです!
2014/08/16
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
プロ野球を舞台にした良質なスポーツ小説であると同時に【女の子】(敢えて女性とは言わない)の物語でもある。人気低迷の打開策として日本プロ野球は女性選手の登用に踏み切った。〈客寄せパンダ〉と揶揄されながらも、一軍で通用する実力派も台頭してきた。左アンダースローの楠田栞は、最速141キロを誇る美人投手の早蕨真由の影に隠れながらも、ワンポイントリリーフを懸命にこなす。ある日、栞の前に現れた臨時コーチの雲野は、彼女に極秘指令を出した……。レスラーのような体躯ながら、お菓子作りが趣味という乙女な栞のキャラがユニーク。
2015/04/20
nyanco
自他共認めるプロ野球好きの柴田さん、『輝跡』は最初で最後のつもりだったとありますが、本作書いてくれて嬉しいです。お仕事小説や、成長譚、特に男の世界でのし上がっていく女の子の話は大好物なので、楽しく読ませていただきました。プロ野球の女子選手、客寄せパンダ的な存在で可愛くて天才ピッチャーの麻由に比べたら劣る自分。と考えていた栞が雲野からコーチを受けることに。女子選手を排他的に考えていた雲野だが、これからのプロ野球界のために、と考え方を変え、栞を先発投手に育てようとする姿勢が素晴らしく良かった。続→
2014/06/03
そのぼん
プロ野球の世界で生きる女性の物語でした。そのぼんは野球に詳しくないので、いまいち入りにくかったです。野球好きの方には受けるのかな、と思いました。男社会の野球チームに腕のいい女性選手が・・・っていう設定は悪くないかなと思いました。
2013/01/25
しょーくん@本棚再編中
★★★★★★☆☆☆☆現実的には考えられない設定ですが、主人公にすっかり感情移入してしまいました。いつかこの話が現実になればなぁという願望と、なかなかそうはいかないだろうという実感とが入り交じる心境になりました。あの終わり方からいって、きっと続編があるでしょう。そうじゃなかったから、スッキリしませんからね。柴田さん、よろしくお願いしますよ。
2012/10/07
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