談志のことば
談志のことば / 感想・レビュー
keroppi
立川志らくは、キネマ旬報で映画評を連載していて、その印象が強かったが、最近はテレビでもよく見かけるようになった。この本は、談志師匠への愛に満ちている。師匠が亡くなった直後で、悲しみに溢れながら、自分の責任感をひしひしと感じている。そんなことが、今の活躍につながっているのだろう。
2019/10/19
立花孝志大嫌いおじさん・寺
愛弟子志らくの追悼エッセイ。談志没後の話題も多く、改めて立川談志不在が淋しい。この本の中に出て来る人達が何となくうらやましい。談志に接したからではなく、落語や映画、音楽等、文科系の理想的な人間関係があるからだ。
2012/08/05
ぐうぐう
立川談志という稀有な噺家の凄さを、談志の名言を手掛かりにして、世に知らしめるという意図を持って書かれたかに見えるが、実はそうではない。志らくの、師匠談志への絶対的な信奉の言葉で埋め尽くされた本書は、身も蓋もない言い方をすれば、志らくから談志への個人的なラブレターである。そこに世間の目も、落語界のことも眼中にはない。しかしその歪さこそが、談志の志しを継ぐ資格を有している。本書が唯一外に開かれているとするならば、志らくが談志を継承しようと宣言している一点だ。そしてその一点こそがすべてなのだ。
2012/07/31
amabiko
師匠・談志への限りなき愛と、自分こそがその「談志」を継承するのだという矜恃がそこかしこに。
2019/04/22
shin1ro
弟子が師匠を慕う気持ちは想像に難くない。 弟子として師匠との絆を誇りに思うのも当然と言える。 ただし、「談志という落語家を語り続けていくためには・・・」との志らくさんの意図とは裏腹に、この本は談志さんという不世出の落語家を後世に残すことに役立つ内容と言うより、弟子が師匠を独り占めして悦に入っている本と言えようか。 皮肉にも「なにも言わない」という追悼を選択した談春さんの英断が際立つ結果に。 それでも「馬鹿は隣の火事より怖い」や「努力とはバカに与えた夢」「癌は未練の整理によい」などは蓋し名言。
2012/07/27
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