ヤマの疾風 (文芸書)
ヤマの疾風 (文芸書) / 感想・レビュー
ゆみねこ
石炭産業が衰退を始めた昭和40年代の初め、筑豊の地で大暴れした若者たち。飛車松の真っ直ぐなところが何ともいえず格好いい。任侠ものではあるけれど、青春小説とも言えるかな。ヤクザ同士の抗争に、地元のオイシャンやオバシャンも加勢する。熱く駆け抜けた飛車松はこの地の伝説的な英雄になった。
2017/07/17
山田太郎
福岡の人間でも少し違和感というかやりすぎな感じの方言ですが、なれるとさくさく読める。なんか最後がはしょりすぎだとかなんか主人公が唐突に成長した感じに違和感あるような気もするけど、こんだけイッキ読みしたので面白かったと思います。もうすこし長くても良かったと思いました。
2013/11/10
さぜん
筑豊を舞台に、衰退した炭鉱の町で生きる若者達とヤクザの抗争を描いた任侠小説。暴力満載で最初はどうかなと思ったが後半から俄然面白くなった。京子が拉致されオイシャン、オバシャン軍団の活躍はヤクザを上回り、飛車松を助けに行くあたりは手に汗握る展開。仲間との固い絆や情に厚い若頭とキャラも魅力的。飛車松の武勇伝を語り継ぐラストに胸が熱くなる。質の高いエンタメ作品。
2015/02/07
いくら
三井三池炭鉱が閉鎖された60年代の若者たちの物語。『地の底のヤマ』を読んだときの満足感には及ばない。比べてしまうと、コンパクトで、やや万人受けに触れた感は否めない。ただあの炭鉱を中心とした筑豊地区の独特な風土には興味をそそられます。それから方言も、前作に続いて物語を魅力的にしている。闘いのシーンが多く仁侠活劇といった感じ。
2013/10/07
Book Lover Mr.Garakuta
図書館本:【速読】:任侠物世界は、好みではないが、借りてきただけあって面白かった。炭鉱衰退期の筑豊のやくざの構想絡みの話だけど。其処を一代の時代を駆け抜けていくのが面白かった。
2021/10/05
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