パブリックスクール -ツバメと殉教者- (文芸書)
パブリックスクール -ツバメと殉教者- (文芸書) / 感想・レビュー
波多野
ストーリー、装丁、挿絵の全てが噛み合って、作品としての完成度に圧倒された。書籍の形で出して下さり嬉しい。今作も愛を見つけられない子供達のお話。前半は登場人物たちの捻れた関係、パブリックスクールの狭いコミュニティの中で鬱屈した思い、反発、切々とした訴えに心が痛む。後半、愛されることを知り自己肯定していく姿は前作同様に涙が出た。樋口先生の作品を読むと色んな愛について見つめ直す。本当に心から出会えて良かったと思った一冊だった。
2017/06/26
そらねこ
ああ~良かった~(ノД`)・゜・。電子になるのを我慢出来ず紙で。二段組にビックリしたけど速攻一気読みでした。やはり涙が溢れましたが、桂人の強さに救われました。かつてあった愛はなくなっても僕を生かしてくれる。あんな風に誰かに優しくしたい…なんて誰もが思えたら本当に素敵。どうしようもない親の元に育った二人と一人。スタンが最初はミステリアスで素敵だったのに徐々にダメなヘタレ男になってしまい、本物のスパダリ、当て馬のメンベラーズの方が素敵な気もするんですが、やっぱりダメな子だから可愛いんですよね~♡
2017/07/09
のこ
親から愛されなかった子供は自分の存在価値を見出せず、自尊感情を育てることができない。親から愛されない子供というのは樋口作品には珍しくないが、本作はそんな可哀想な子供達が、自分を大切にすることこそ、他者を大切に想い愛することへの始まりであるという、愛の定理を学びとるまでを、オスカー・ワイルドの「幸福の王子」を上手く取り入れ、2段組でとことん描き、正に読み応えある重厚な一冊となっていました。yoco先生の描く表紙絵、スタンの艶やかさ、飛燕草の青い一輪がとても印象的で素敵で、装丁も美しく、大切にしたい一冊です。
2017/07/02
エル・シュクル
憎しみより許しを 抵抗より沈黙を ツバメのケイト・ヴァンフィールが可愛くて仕方がなかった。絵が美しい。パブリックスクールって憧れです。 初のbl?ものですが、とても良い話で涙が止まりませんでした。自己犠牲ってよくないけど、儚くて脆くて美しい。そしてお話のキーパーソン、ワイルド著「幸福な王子」も大好きでデルフェニウムも大好きです。実はツバメ♂と王子の恋愛を描いているらしい。ちょっと裏のある絵本ですよね。雰囲気がピッタリで、最高でした。 是非続きを読んでみたいです!
2019/09/03
ももちゃん
分厚いので少しずつ……とおもってたけど面白くて一気読みしてしまいました。これは、、続きがほしい。。ラブラブ成分少ないよ(;ω;)くっついてからのスタンの嫉妬がみたいです。 メンべラーズが良いキャラすぎたしまたしても脇キャラ達が素敵で優しくて涙でした。 少しだけどエドとデミアンが出てきてくれて嬉しかった(*´ー`*)礼は名前だけ。
2017/09/21
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