私に付け足されるもの (文芸書)
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私に付け足されるもの (文芸書) / 感想・レビュー
アマニョッキ
もうみなさん呆れるぐらい大好きな長嶋有さん。「くだらないのに難しい願望」を描いた12編の短編集。長嶋有さんの作品に出てくる人たちはみんなきちんと道を歩いているし、プラモデルを作っているし、移動している。そこにきちんと動きがあり、迷いがあり、無駄があり、発見がある。わたしの中にたしかにある「記憶」のなかの冬眠部分をくすぐる作品たち。本当にもう良すぎて良すぎて好きすぎて。ストーリーではなく、自分の「これまで」に「寄り添って」泣けるという感覚を味わってほしい傑作です。全アマニョッキおすすめ!登録1000冊目!
2019/01/12
野のこ
初読み作家さん。ん?と理解できない内容もあったけどピースがぴったりはまった内容は盛り上がった。ただ段々とお話が頭になかなか入らず途中で断念。主人公が女性ばかりで勝手に女性作家さんだと思ってたけど、ところどころ男子っぽい雰囲気で もしや、と他の方のレビューで男性作家さんと知りました。短編集で最初の『四十歳』は「歩き心地を人生にたとえる」という発想が新発見だったし、駆け出した後のなんとも言えない爽快さがよい。『白滝』は独特な世界観が好みでした。装丁もなんとも言えないけど好みです。
2019/05/10
ぶんこ
図書館で予約待ちの多い人気のある本なのですが、どうにも入りこめないまま読み終わりました。短編の主人公のほとんどに共感できるところがなかったからでしょうか。40歳前後の女性が心の中、頭の中?で考えている独り言?が、(ふぅ〜ん)(なんで)等々の印象で終わってしまう。合わなかったとしか言いようがありませんでした。
2019/03/19
アマニョッキ
きたるべき日に向けて追い込み再読中。やっぱり傑作だなー。ふと見ないようにしてしまう自分の弱さや苦手。それをちょっとだけ変えるような感情と視点の動きがうまいんだ本当に。わたしも「戦艦ポチョムキン」はみたことなくて、でも知ってるあのシーンは確か「ドーベルマン」でみたもの。「潜行するガール」の桜が見たマンホールの女の子は蕗山フキ子かしら。だったらなんかこう、いいな。あと、ラストの「そういう歌」の尾崎、わたしの脳内再生ではミラクルエースの節なんだな。「盗んだー、バイクでー、走り出すー」(伝われ~)
2019/07/17
りつこ
なんかいいなぁ、たまらなく。どこが好きかと聞かれると答えるのが難しいんだけど。当たり前のなんてことはない人たちの日常だけど、ちゃんと一人でちゃんと人とも関わっていてちゃんと暮らしてる。その中で好きだなと思ったり違和感を感じたり…少しだけ風向きが変わる瞬間を無駄のない言葉できちっと表現してる。文章が好きだなぁ。よく練られてるけど作為的じゃなくて素朴。「私に付け足される」…この発想がまたいい。大好きな長嶋有さんだけどこの作品はその中でも上位に来る感じ。よかった。
2019/02/05
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