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法の雨 (文芸書)

法の雨 (文芸書)

法の雨 (文芸書)

作家
下村敦史
出版社
徳間書店
発売日
2020-04-28
ISBN
9784198650759
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法の雨 (文芸書) / 感想・レビュー

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starbro

新型コロナウィルス対策購入シリーズ第54弾、下村 敦史は、新作中心に読んでいる作家です。成年後見人社会派ミステリ、著者の巧さを感じさせられます。認知症の高齢者が激増する中、法は万能ではないので、こうした悲劇は増えていくものと思われます。

2020/05/21

しんたろー

下村さんの新作は、ある殺人事件で悪戦苦闘する検事・大神と認知症を発症した判事の孫・幸彦の2本軸で進む話…二転三転する展開は先が気になる面白さだし、健気に頑張る幸彦を応援しながら、ハラハラしつつ読み進めた。知らなかった「成年後見人制度」の現実を絡めて、著者らしく静かに熱く問題提起しているのも良かった。法律の適用の難しさや法曹関係者の矜持も考えさせられたし、人間ドラマの逆転劇まで盛り込んでいるのも拍手!後見人弁護士とマル暴刑事の二人が助演男優賞ものの人物造形がなされ、「下村さん復活!」と素直に高評価したい。

2020/06/22

旅するランナー

無罪病判事と成年後見制度から繋がっていく、法曹界の土砂降りの雨。白が黒、黒が白になる、どんでん返しの果てに見えてくる真実に誰もが驚愕するだろう。この結末は救いの雨と言えるのだろうか? 「ほう、そう来るかい!」って感嘆のため息が出る、司法小説の名作です。

2020/08/09

nobby

有罪率99.7%という我が国において逆転無罪判決を乱発する“無罪病判事”の真意とは…その有罪確定ありきな故に癒着を疑心される判事と検事について、逆に叛逆への疑念に繋げるのはサスガ!さらに一般的にあまり知られていない成年後見人制度の闇の描写に、認知症家族の抱える切実な葛藤が心に染みる…その2つの大きなテーマがどう関わるのか中盤まで全く見えなかったが、後半では強引な捻り展開に混乱させられながらも一気に読める!法とは何なのか…誰が誰のために、その基準や根拠の整合性は…各々の立場に翻弄される正義にまた首を傾げる…

2020/06/07

いつでも母さん

真実は一つ。だがその真実の捉え方は立場によって微妙に異なる。裁判官、検察官、弁護士そしてマスコミを含めた世論。私達は法の下に暮らしているのを再確認させられる昨今。一つの無罪判決から見えてくるものは?新たな事件を引き起こし、張り巡らせた蜘蛛の巣にかすめ足られたのは誰?巧いなぁ。そして交錯する【成年後見人制度】言葉は知っていたけれど、これはもう他人事じゃない。下村さん面白く一気に読了、堪能しました。

2020/05/26

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