物語の魔の物語: メタ怪談傑作選 (徳間文庫 い 36-2 異形ミュージアム 2)
物語の魔の物語: メタ怪談傑作選 (徳間文庫 い 36-2 異形ミュージアム 2) / 感想・レビュー
ヴィオラ
雷が鳴っている。外は大雨。誰もいない家の中で、ドキドキしながら読んだ「はてしない物語」。思えば、あれがメタフィクションを読んだ最初の体験だったのかもしれない。現実が揺らぐ感覚、知らない世界へと自分もいけるんじゃないかと思える感覚。僕にとっては、メタフィクションって怪談というよりもっと素敵な物だけれども、やっぱり読んでいて楽しいですね。 「ある日突然」「丸窓の女」「セニスィエンタの家」「殺人者さま」あたりがお気に入り。実はしっかり読もうと思ったことのないジャンルですが、これを機会に追いかけてみるのも良いか?
2015/04/08
芍薬
「丸窓の女」「残されていた文字」がお気に入り。どれも4,5ページの短さなのですが、その短さが逆に恐ろしさを掻き立てます。
2014/12/17
ひょろ
珍しいメタフィクションのアンソロジー。やはり「牛の首」は秀逸だ。「丸窓の女」はまさにだまし絵のようで面白い。 「何度も雪に埋めた死体の話」はネットで元の怪談を読んだような気がするが、実は夢枕氏のこの話が根源なのではないかと疑ってしまう。
2018/05/08
くさてる
「物語」の「魔」を巡る「物語」、メタフィクションの怪談というテーマのアンソロジイ。どれも傑作揃い。既読の作品も多かったが、それでも怖い岸田今日子と星新一。初読の作品では、「丸窓の女」が、まさに文字で描かれた騙し絵のようで、読んでいてくらくらした。そして花輪莞爾「海が呑む」は、あの震災後に読んだことで凄みを増したのだと思う。それは恐ろしく、哀しい。
2012/05/07
ピコ
まさに“絵の無い瞞し絵”的なアンソロジー。岸田今日子の「セニスィエンタの家」が好き。
2014/09/10
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