魔天忍法帖 新版 (徳間文庫 や 4-8)
魔天忍法帖 新版 (徳間文庫 や 4-8) / 感想・レビュー
ヨーイチ
一気読みで読了。掌編ではないので、時間が有ると、有るだけ読んじゃう状態。作者には珍しくSFで言う所のパラレルワールド物である。よって歴史、時代劇好きには、不評かもしれない。山田風太郎の時代小説(明治物も含めて)ってそもそも「主人公が時空を超えない」パラレルワールドなのではないか。「全ての小説がそうではないか、」と云う気もするが、まあ難しい事は今は置いといて(そうでもないか).敢えてパラレルワールドで無くても良かったのでは、と思う。例によって忍者がバンバン死ぬ。続く
2014/04/04
星落秋風五丈原
隠密鶉平太郎は、恋人お千が明智治部の息子・藤吉郎に嫁ぐと聞いて激昂。お千と彼女の父・織田十兵衛に斬りつけて、逃げ込んだのは隠密の更衣室、呉服店大丸屋。「オラこんな世間イヤだ~」と嘆いていたら、現れたのは初代隠密、服部半蔵。彼に導かれ、泰平の世から時空を超えてやってきた平太郎を待ち受けていたのは、思いも寄らぬ魔天の世界。徳川家康が斬首され、石田三成は江戸城を落とすと、主君秀吉の妹ちゃちゃ姫、千姫を人質にしようと企てる。共に江戸城を攻めた真田幸村は、忍び組に姫君を逃がす事を命じる。
2007/05/07
私的読書メモ3328
最高に山田風太郎していて大満足でした。馬鹿々々しいエロスとタナトスの大安売りに史実の巧みな利用。そして全編に横溢し、ラストシーンで頂点に達する無常感、虚無感。素晴らしいの一語。
2021/04/28
Kom
人物相関がバラバラすぎてよく分からないまま終わった。
2017/04/03
浅木原
これはひどい。家斉の時代の忍者がうっかり二百年ほど過去に戻ってみたら江戸城炎上!家康斬首!から始まる、忍法帖というより改変歴史SFとゆーか戦国架空戦記とゆーか。しっちゃかめっちゃかの展開の中、気が付いたら関ヶ原→本能寺→桶狭間と歴史上の出来事と重要人物の死が逆行しているというネタではあるんだけど、「じゃあそれに何の意味が?」と問えば「忍法帖に何か意味があると思ったの?馬鹿なの?死ぬの?」と答えるラストに目が点。いやあ、ここまで開き直って駄作だといっそ清々しいけど駄作は駄作ですよね。ひどい。
2015/12/16
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