剣士燃え尽きて死す (徳間文庫 さ 1-118)
剣士燃え尽きて死す (徳間文庫 さ 1-118) / 感想・レビュー
ともとも
沖田総司という人物は、陽気で明るい人間の他に純粋で、人を思いやったり、そして心の優しさも兼ね備えた人だということが伝わって今まで前者のイメージだったのですが、また別のイメージも加わってきて、彼の違う一面にも触れることができました。 それでいて、その二面性をつねに意識して生きていかなければならなかったこと、さらには運命に翻弄された可愛そうな人だという感じも見受けられました。 新たな沖田総司の一面、そして沖田総司という 人物がさらに、好きになれた気がしてしまうような作品で とても良かったです。
2012/07/09
UMA
神とも主君とも肉親とも思っていた近藤さんや、土方さんや、新選組そのものに対しどんどん無関心になっていく総司が、見てて辛い……。最後に"アレ"を斬ったことだけが救いと言えなくもないけど、想像の上を行く陰鬱さ。山南さんと土方さんの喧嘩とか、山南さんの切腹に関して総司が擁護するところとか、感情的な言葉のやり取りをする場面が好き。
2012/03/01
ゆぅ
とても人間らしい沖田さんの物語。身も心も病んでいるけど、優しい沖田さん。近藤さんと土方さんがなかなか酷い描かれ方なので、創作の中でそういったものを目にしたくない方にはお勧めできない一冊。でも面白かったです。
2024/04/29
elsa
サラッと読めて、2日で読了。 新選組内の派閥関係がわかりやすかった!
2020/04/21
ペカソ・チャルマンチャイ
多くの人を斬って、まともな精神状態ではいられないはず。沖田総司が人前で明るかったのは、苦悩を隠し、偽の顔を作って自分の精神状態を保つためという、作者の考えは素直に納得出来る。しかし、幕末の動乱の時代とはいえ、死ぬ人数が多いですね。命の重さというのは、時代によって変わるのだと、つくづく思います。
2013/07/31
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