地獄の始末: 真贋控帳 (徳間文庫 さ 11-30)
地獄の始末: 真贋控帳 (徳間文庫 さ 11-30) / 感想・レビュー
yumi
本のタイトルを見ると怖い感じですが、澤田さんの作品はいつも読んだ後に気持ちがほっこり暖かくなります。サクサク読めて、重たい物を読んだあとの口直し(目直し?)に最適です。やっぱり大好きです。
2011/12/10
きくちゃん
真贋控帳の最初「それからの松」から40年後の世界。先の主人公平蔵は時を経て宗鷗と号して古筆家の長老と為し、仕えた当主も二代を数えた。宗鷗がかつての修業時代を回顧する場面が数度に渡って描かれているが、これはたぶんかつて破門された兄弟子が絡む展開になるのでは?と漠然と予測したのだが案の定。しかし40年の歳月はそうした因縁をも凌駕する極めて哀しい大人の結末で作者は描いた。この辺りが並みではない力量か。他、個人的には「暗がりの土地」が秀逸。
2021/07/21
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