時効を待つ女 (徳間文庫 に 11-3)
時効を待つ女 (徳間文庫 に 11-3) / 感想・レビュー
えにくす
初読み作家さんの、全6話の短編集。著者の新津さんは、折原さんの奥さんだ。表題作にそう来たか?と驚き、次の「筆が殺した」で、なるほどと満足する。3話以降もなかなか面白くて、女性の怖さが良く描かれている。どの話もこれからという所で、終わるのが特徴的。読者とすればその後の事件展開が不明なので、どうなるのか?という興味と、未解決で消化不良になるのとで、複雑な感じ。特に第5話の「捨てられない秘密」は真犯人が判明して、いざ後編というところで終わる。サクサク読めるしミステリーとしては、それなりに楽しめるだろう。★3.5
2022/07/22
相田うえお
★★★☆☆22025【時効を待つ女 (新津 きよみさん)】時効モチーフの短編6作品。①刑事の旦那と奥さん、マジかぁ〜②作家は殺したいと思う人を作品に登場させて筆で(文章で)殺せる(かも)③手紙を長期間保管して将来届けてくれるという手紙のタイムカプセル版、これ本当に郵便局でやってたの?④植物の種を見ただけでは何の種かさっぱり分からん⑤誰にも知られずにモノを捨てるというのはそんなに難しいことなんだろうか?⑥兄弟が多い家庭の食卓って、大皿などに料理を出したら奪い合いの喧嘩になったりするのかな?
2022/03/16
じいじ
1話40頁の中で繰り広げられるサスペンス・ドラマは、甲乙つけられません、どれも面白いです。表題作は、ある中年の刑事夫婦の話。夫は「時効」を目前にした事件の捜査を命じられます。ここは「落ち穂拾い班」と言われ、あまり行きたがらない部署のようです。そして俄かに忘れかけていた殺人事件が動き出します。私のお気に入りは、ストーリーの面白さで【筆が殺した】。主人公の小説家にふりかかる3週間先の日時を明記した死の予告のツカミが良いです。どうも、ほどよい怖さの新津サスペンスにハマったようです。
2023/10/31
ぐーたら
まさかの短編集。女の恨みは女に向かうというのは本当なのかもしれない(´ω`)コワヤコワヤ。どの話も始まりわくわくするのに終り方が意外性を狙い過ぎて無理矢理感が凄い。そういえば、もう殺人の時効はなくなったのだっけ('_'?)殺人犯が一生ヒヤヒヤして生きるのはザマァだけど、逃げきる系の小説が徐々に少なくなっていくのかな。少しサミシイ(´・ω・`)昔設定なら大丈夫か。
2017/03/08
そのぼん
短編集だったので、気軽に読めました。気表題作の『時効を待つ女』が一番印象に残ったかな。良い意味でだまされたね。思わず『やられた!』って言葉が出そうになりました。それと、十六年前の消印の手紙が突然送られてきた場面から始まる『彼女に流れる静かな時間』も悪くはなかったかな。全体的にまとまり過ぎてインパクトにかける(表題作以外)気もしますが、悪くはなかったです。
2017/07/24
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