あじあ号、吼えろ! (徳間文庫 つ 2-26)
あじあ号、吼えろ! (徳間文庫 つ 2-26) / 感想・レビュー
goro@80.7
終戦間際の満州にソ連侵攻が始まった。映画のクランクインで来ていた俳優神住は嵌められるように脱出のため汽車に乗ったのだが、それは直径2メートルの動輪を備え鋼の鎧を纏ったパシナSL「あじあ号」だった。乗り合わせる事になった面々と何処へ向かうのか、空からはソ連機が、機関車の窓にはゲリラ、中国軍の銃弾が撃ち込まれる。そして自国の軍からも追われ始め「あじあ号」は満身創痍の中、また一人と倒れてゆく。こんな蒸気機関車が大陸を走っていたんだね。熱い王道冒険活劇だけど満州とは何だったのかと思いを馳せる事が出来る一冊。
2021/10/30
臓物ちゃん
ソ連対日参戦の日にあわせて読んだ、昭和二〇年夏の満州国が舞台の冒険小説なのだがキャ~~面白い!密命を帯びて戦地をひた走る超特急あじあ号に乗り合わせた個性豊かな面々による、死と隣合わせの大活劇。蹂躙される満州の地獄や731部隊などの戦争の残酷さをバックボーンに敷き詰めながらも『新感染ファイナル・エクスプレス』みたいなみたいな怒涛のノンストップ列車アクションがたまらんぜ。主人公がアクション俳優ってのもいいね。そして登場する川島芳子がマァ~~最高の川島芳子!歴史考証もキッチキチにしてあるし読んで損は無い一冊。
2021/08/10
miroku
終戦直前の満州をあじあ号が疾走する。主人公は映画俳優。これが良い。虚実を織り交ぜた、痛快な作品でした。
2010/06/22
可兒
十年ぶりに再読。夢水シリーズの解説で名前を知った小学生が読んで分かるわけないので、実質的に初読。少なくとも、冒険小説の四文字がとても似合う本なのは確実
2009/02/16
いちはじめ
冒険小説の佳作。映像化したら面白くなりそうな題材。作者が辻真先だけにアニメでもいいから、誰か映画化してくれんものか
2008/04/09
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