ゲイシャ笑奴 (徳間文庫 も 14-2)
ゲイシャ笑奴 (徳間文庫 も 14-2) / 感想・レビュー
冬見
ヌード・グラビアというよりも枕絵的な官能小説。「わたしの人形はよい人形」が良かった。単なる官能小説の枠に収まらない、切なさと痛みがある。
2017/06/10
壱片時乃
嗜虐的な支配、隷属への執着、レズビアニズムといった世間的には倒錯した愛を描いた短編集です。描かれている行為そのものは変態的でも、ソフトな描写としっかりとした物語性によって読者を魅了します。表題作のように軽いものから、シリアスなSF作品もありバラエティに富んでいてどれも短編小説として高い完成度を誇っています。ビアン小説が売りの作家さんですが、この本には少女同士の話もあり百合っぽさが強くて個人的に満足でした。
2010/10/07
たすく
「Mの告白」がすんごい好きだった。 アニメとかで悪者に捕まって縄で縛られてる登場人物を見て密かに興奮し、そんな自分は異常者なんだって自己の存在を否定しながら生きてきたヒロインが、大人になって世の中にはそういう趣味もあるんだって知って自分の存在価値を認めて成長していくみたいなストーリー。 森奈津子姐さんの本でたまに見かけるエピソードなんだけど、この話の展開は、ほんと鉄板ですよ。 何かね、感動すんだよね。 若干自分も救われたからだと思う。
2013/11/27
北南
以前から森奈津子さんの名前だけ聞いていて、氏の読んでみたいなーと思いながら探していたら本屋で偶然見つけた作品。男の子や女の子が何んやかんやで拘束されて、なんやかんやされる。いや予想以上にツボでした・・。一番自然に受け入れられたのが表題作の「ゲイシャ笑奴」で、やっぱこれが好きかな。あとは「人形たちの秘め事」もよかった。拒否反応とかそんなものはなく寧ろどんと来いなやつばかりが集められていて大変俺得な作品でした。いい物を読めたし、氏の他の作品も読んでみたい。
2013/08/16
タケミチ
いつもながら読みやすく、かつきれいな文章を書くお方だ。表題作と「機械宮の二人の姫君」が好きかなぁ。森奈津子さんには、SFなしの官能小説よりもどうしてもSFありの官能小説を期待してしまう。
2011/01/23
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