エル・シオン (徳間文庫 こ 41-2)
エル・シオン (徳間文庫 こ 41-2) / 感想・レビュー
ひめありす@灯れ松明の火
私達はあと何回、この人の落として云った雫を拾って読む事が出来るのだろう。いなくなった人に、もう一度会える。児童書なのでそんなに言葉は作り込んでいないようで、色々な神話がミックスされていて、香月さんの頭の中を覗きこんでいるみたい。偶然と一緒にただで拾った夢……なのかな?そもそもお金と兵力に恵まれた段階で、魔法に頼ってないとは言えない。それでもバルキスが嫌な奴にならないのは、自分の分をちゃんと弁えているからだろう。作家にとって、一番の供養は忘れない事、何時までも作品を読み継いでいくことなんじゃないかと、思う。
2015/10/15
hirune
未来から来たネコ型ロボットならぬ、過去から来た人間型魔王(子ども型)のフップが可愛いです。四次元ポケットの代わりに四次元に繋がるカバンを持っててちゃんと便利な道具を出してくれます^ ^ 全3冊を1冊にまとめて復刻したもの。最初は残虐シーンが多くどうしたものかと思いましたが、鼠小僧のようなバルキス、ドラちゃん仕様のフップ、馬賊なジードたちと力を合わせて戦う様はどこか明るくて救われました。フップ、可愛いのになぁ。封印しちゃうのかー^^;
2016/04/08
はつばあば
香月日輪さんの本に出会えるなんて!💛。中途半端な年齢の人達にはイマイチの内容かもしれないが、子供と年寄は感覚が似ているのか「夢」や「希望」が心地よい。もう老人には夢や希望が無いと思うのは大間違い。これからの世界、いっぱいいっぱい問題が起こると思う。そんな時夢と希望と冒険心がなけりゃ、世間の風に流されるだけ。政府やアメリカの軍国化に戦いを挑むも良し。それよりも前にお金に目がくらんだIR議員や国会議員・・いやいやその前に市長選もある。選挙権のある若者よ18歳のバルキスのように立とうではないか!
2020/02/01
Nyah
バルキスは、帝国ヴォワザンが蹂躙した故国の義賊となっている。帝国の残忍王ドオブレは封印神霊を解き放し世界征服を企んでいるが、バルキスの前に神霊フップは子どもの姿で現れる。バルキスとフップはゲリラ組織と共闘し、帝国に立ち向かう。/香月日輪さんは「妖怪アパートの幽雅な日常」でファンとなり「僕とおじいちゃんと魔法の塔」で逝去され絶筆となった事を知った。時々遺作を読んでいる。今回は積本崩しの一貫で読んで、古本屋に持って行くつもりだったが、筆者が、生前から復刊を希望されてた本だったと。蔵書にしておくことにした。
2022/06/26
frosty
いつもの香月さんとは少し違うような気もしたけど、テーマやtheme 、物語の中で語られるモラルはやっぱり香月さんだな、って思った。私はどっちかというと、妖アパや魔法の塔よりも、現実とはかけ離れたこういうファンタジーが好きだな〜 ルビが振られてるあれは何語がベールになってるんだろう……「エルシオン」はギリシャ神話だけど、フランス語も混じっていたような……
2015/10/13
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