帰らずの海 (徳間文庫 は 26-7)
帰らずの海 (徳間文庫 は 26-7) / 感想・レビュー
やも
刑事として対面した殺された遺体は、初恋の君だった。犯人は誰だ?って話だけど、怪しい奴すぐ分かっちゃったよ。復讐劇としてもなーんかピンと来ず。もう吹っ切れて幸せになりんさい、早く幸せにしたり、あんたの役目やで。あんたにしか出来んのやで。日陰でもいいってあの子は言うはずや。って、酒場の女将の説教気分で読了。
2024/11/12
ALATA
「あの海のことを知っているのかもしれない」函館の海は晴れていてもGLAY …。久々の星周さん、期待にたがわずダークな警察小説でした。二十年前に故郷を棄て、愛情を交わした女を棄てた田原警部。函館西署着任早々殺人事件が起きる、被害者はかつての恋人と図らずも運命と権力の波に浚われていく。地名に覚えがあり、堪能させていただきました★4※ちょっと気になったことが。味噌バターラーメン、地元ではあまり見かけない。やはり函館は「塩」でしょうかね。
2024/07/09
菜穂子
赴任先での最初の事件は、かつて愛した人の死亡事件。函館の街を舞台に兄妹と共にすごした若かりし頃の田原 稔の苦悩と結びついて事件は謎が謎を呼ぶ。警察とヤクザと言えば最近は柚月さんをすぐに思い浮かべていたけれど、一途な男女の閉ざされた思いを解き明かすように捜査は進む。読み応えがありました。
2020/10/11
巨峰
読みごたえはあった。知り合いだらけの地方都市の閉そく感なんて、想像しかできないけど息苦しい。でも、ほとぼりが冷めたら連絡とりあったらよかったんちゃうの?登場人物は端役までキャラが立っているのが良いです。
2021/02/05
keiトモニ
昔の章と今の章が交互に語られる。おっと「昔部」にはポケベル「今部」は携帯が通信手段だ。さて中学生恵美は“15年後に会おう。15年後の今日、立待岬で会うの。私待ってるから”…稔“15年後立待岬。わかった”と。しかし15年後だぜ。金色夜叉でさえ、来年の今月今夜のこの月を…だ。覚えてるわきゃない。それが“恵美は15年後立待岬にいた。1時間たっても2時間たっても田原が現れるのを不安げな顔をして待っていた”…ああそれが現実なら恵美よ、哀しいな。寒いだろによ。田原稔よ、双眼鏡で彼女を確認したんだろ。傍に行ってやれよ。
2021/12/20
感想・レビューをもっと見る