二年半待て (徳間文庫)
二年半待て (徳間文庫) / 感想・レビュー
いつでも母さん
7話からなる短編集。「○○活」初めて知る言葉もあった。就活の頃から人生の終焉まで節目や岐路に置いて、地味だがざらつく読後感が多い。特に『ダブルケア』はドキリした。新年最初の読了本がこちら…はぁ(汗)
2021/01/02
馨
初読み作家さんの短編集でした。非常に読みやすくてあっという間に読了。軽いミステリーでした。後半は中年女性に待ち受ける介護や終活等今話題の、かつ自分にもいつかは必ず訪れるであろうテーマがとてもリアリティのあるストーリーで将来に少しだけ悲観的になりそうになりました。表題作は巧いです。婚姻届け、自分だったら2年半待てるか?待った後に待ち受けるであろう先々の生活まで背負っていく覚悟があるか?結構考えさせられました。『兄がストーカーになるまで』が1番好きです。
2017/11/25
スエ
に、2年半も待つッ?! ……もしスエだったら。ただでさえお肌の曲がり角なのに、更に曲がりくねって折返し地点を過ぎ!迷い道く〜ねくね♪になっちまうじゃないのよッ!!良いの?それでも良いの??……ほいっ、レビュー❢就活、婚活、恋活に妊活!保活に離活、最後に終活っ!全7話。詰め込みましたね〜。タイトルの『2年半待て』は婚活♡ 独女の「そうだ、婚活しよう」実に良い、清々しい一言。スエも言える身分であったなら(涙)しかし、待つ理由がコレじゃあね〜。許す事も愛情のうちとは言え、シャンパンがぶ飲み案件ですわ(シュワ〜)
2021/08/25
じいじ
初読みの『夫以外』でトリコになった新津きよみの4作目。『夫以外』ほどパンチは利いていなかったが、十分面白かった。この作家さん、ご夫婦で推理作家(夫は折原一氏)と稀有な存在だ。ストーリーテラーと表題の付け方の巧さが光る。さて、本作は就活、表題作の婚活~終活まで、人生の節目の7つをキーワードにした短篇集。私的には、「せっかく授かった命だから…」の妊活の話が好きだ。年上の看護師の彼女に子供が—母親に結婚の許しを請いに行くシーンが面白い。新津ミステリーは期待を裏切りません。次作を何にしようか?
2020/05/08
ふじさん
新津きよみの作品を読むと心がざわつく。何気ない日常に潜む闇をあぶり出し、読者に問いかける。今回は、人生の分かれ道を舞台にした、大人のどんてん返しのミステリー。「就活」「婚活」「恋活」「妊活」「保活」「離活」「終活」等、人生の岐路に関わる重要なキーワード。それぞれに関わる短編がなかなか読ませる。好きな作品は2つ。表題作「二年半待て」、婚姻届を出さないでほしい、彼が結婚を決断しない理由は思いもよらないものだった。「お片付け」、死を目前に、旧姓に戻した祖母。エンディングノートからあぶり出される驚きの真実とは?
2024/07/17
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