痣 (徳間文庫)
ジャンル
痣 (徳間文庫) / 感想・レビュー
W-G
『悪寒』からの流れで。つまらなくはないし読みやすいのに、大衆ウケを狙いすぎて、深みに欠ける印象を受けてしまうのは穿ちすぎだろうか。派手な殺人事件でイカれた犯人を持ってきて、展開も起伏に富んでいる。しかし、要所要所での真壁の内面描写や判断/決断が作り物臭く、あまり深いところまで入ってこない。タイトルにもなっている痣があまり活きていなかったり、Tシャツ男の存在が途中から無に等しくなったり、中盤以降の、良くいえば予想外の展開も、なんでもかんでもくっつけすぎて、流石に無理があるように感じられる。
2020/01/30
ニカ
犯人が意外な人物でビックリ。事件の真相は中々胸糞だった。登場人物殆ど報われないなぁ。
2020/11/12
のり
新婚1年で妻を通り魔事件で失った刑事の「真壁」は失意の底に沈み辞職を決意した中、移動先の奥多摩で事件が…立て続けに起こる猟奇的犯行。その被害者の遺留品が亡き妻の持ち物と被るし、肉体に刻まれた傷が妻の事件を喚起させる。容疑者は死んだはずなのに…犯人の狙いとは?多くの関係者が亡くなり絡んだ糸がほどけた先には予想もしなかった動機と歪んだ人間性が待ち受ける。
2019/11/10
となりのトウシロウ
1年前に妻を殺され、それをきっかけに奥多摩分署に飛ばされ、警察を辞めようとしている真壁。出勤最終日に管内で全裸女性の遺体が発見される。女性には真壁の妻朝美にあった痣と酷似した傷があった。捜査一課から派遣されたクズリこと久須部が本部を仕切る。真壁は分署の宮下と組み捜査本部に投入される。真壁の妻朝美事件、伊丹分署長の息子伊丹刑事の失踪事件、そして連続して起こる全裸女性殺人事件とその遺留品は何を暗示するのか。ミステリーとしては秀逸!だが、犯行を重ねる犯人とその周りのクソぶりに胸が悪くなる。
2023/06/25
じいじ
初読みの『悪寒』が面白かったので2冊目はこれを。新婚の妻を殺害された刑事・真壁が主人公。妻殺しの容疑者死亡で警察上層部は事件にフタを。真犯人は別にいる判断した真壁は、退職して単身真犯人をを追うことを決断します。タイトルの『痣』の意味が中盤で明かされて、一層興味を掻き立てます。…私は、不甲斐なくも読み始めて間もなく転倒して医者通い、読了まで2週間もかかってしまいました。ミステリー小説の細切れ読書は頭混乱、面白さ半減でダメですね。
2019/11/29
感想・レビューをもっと見る