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旗師・冬狐堂一 狐罠 (徳間文庫)

旗師・冬狐堂一 狐罠 (徳間文庫)

旗師・冬狐堂一 狐罠 (徳間文庫)

作家
北森鴻
出版社
徳間書店
発売日
2020-11-06
ISBN
9784198945961
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旗師・冬狐堂一 狐罠 (徳間文庫) / 感想・レビュー

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KAZOO

北森さんの冬狐堂の最初の長編です。このシリーズの短編の方を先に読んでしまいました。どうも北森さんは長編よりも短編の方が愉しませてくれる要素が多いように感じました。こんなに簡単に「目利き殺し」に引っかかってしまうのですかね。銀座の花師兼絵画修復師にこの主人公がときたま出てきたときはもっとすごいレベルの高いイメージを抱いていたのですが。ただ途中から出てくる偽物をつくる場面は楽しめました。

2023/07/12

森オサム

冬孤堂シリーズ1作目。徳間文庫版刊行を期に読んで見ました。古美術、贋作の世界の話は少々難しく、読むのに中々時間が掛かった。ただ、25年前の作品なのに当時の最新技術を駆使する場面が古臭く感じないのは、知識がないおかげだったかも(笑)。騙し騙されの仕掛け合いがメインですが、文体やキャラの感じは「ハードボイルド」の匂いも強かった。そう言う意味では、主人公の陶子に感情移入出来るか、が結構ポイントかな。解説にある通り「コン・ゲーム」、「ハードボイルド」、「本格ミステリ」の要素が詰め込まれており、おススメです。

2021/03/25

五右衛門

読了。北森作品にドップリです。別シリーズです。蓮丈シリーズにも登場していた陶子さんシリーズ第1弾です。途中で仕掛けた筈なのにばれてる?仕掛けた贋作製作者が裏切る?マジっすか❗どんでん返しだ。って思いながら終盤まさかの更にどんでん返し❗ビックリしながら読み終わりました。この業界の特性+職人芸+ミステリー要素満載でこのシリーズも追いかけます。まだまだ北森作品から抜け出せそうにありません。次はどれにしようかな?神様のいう通り❗鉄砲撃ってBAN BAN BAN

2021/12/19

geshi

骨董の世界の入り口から闇の深淵まで初心者の読者でも味わえるエンタメと専門性とのバランスが絶妙。罠を仕掛ける陶子・暗躍する橘董堂・殺人事件を捜査する刑事たちの3つの視点で進むストーリーに最初は戸惑ったが慣れればグイグイ読まされる。仕込みの段階で骨董市の裏側を見せる面白さがあり、裏切りや騙しあいの連続に先が全く予想できずハラハラしっぱなしだった。悪を自覚し傷つきながらも戦う姿勢を崩さない陶子の姿が格好いいわ。犯人当てのロジックも骨董の世界を知ったからこそ納得できるものになっている。

2020/11/20

ぽんすけ

何故か表紙の雰囲気からホラー物だと思って手に取った本作。なんと骨董ミステリーだった。骨董の世界はお宝鑑定団をたまに見るくらいで全く無知だが、狭くて物凄く深くてマニアックでアカデミックな世界だということがすごくよく伝わってきた作品。仕掛ける方も仕掛けられる方もプロ中のプロで、正に自分の命を削って作品を作り上げる執念が凄まじい。贋作=犯罪としか思っていなかったが、贋作とはいったいなんだろう、ここまでいったらそれは本物なんじゃないかな。手に取った人の心を揺さぶるような作品は、贋作を超え芸術品ではないかと思った。

2022/07/26

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