黒沼 香月日輪のこわい話 (徳間文庫)
黒沼 香月日輪のこわい話 (徳間文庫) / 感想・レビュー
sin
怪談とファンタシーは紙一重かもしれない。『このさき、危険区域~』学校のと云うより子供の怪談だ。その対象は小・中学生だが、案外しっかりと作られた物語で所謂子供だましな作品ではない。怖いのが苦手だと云う人にお薦めして、全然怖くなかったとちょっぴり失望されるような相反する期待に応えられるくらいの怖さがある。『黒沼』彼が大人になったときに、やはり開発を支援してしまうのではないだろうか?それともすでに街に出てしまっているか?『譚の部屋』思い付くままに不思議な話。『春 茶屋の窓辺にて候』任侠モノ…只、埋め草に…。
2021/07/08
とろこ
面白かった。子ども向けのちょっと怖い怪談話から、大人が読んでもゾッとする怪異譚、ホロリと切ないSSまでよりどりみどり。同時収録の『春 茶の窓辺にて候』は、男性はこうした生き方に憧れるものなのかもしれない、と思った。全体的に、凄く怖い訳ではないけれど、もしかしたら本当に起きるかもしれない、と思わせる筆致だった。
2021/04/05
モモ
小学生が怖がりそうな話から、じんわりと怖い話、そして濃厚な時代劇の脚本まで幅広い。自分が死んだことに気が付かない「忘れもの」が心に残る。他にも生と死のはざまで揺れ動く心が描かれているものが多く、怖いというよりも、しんみりとする。香月日輪さんの魅力がつまった一冊。
2021/03/26
紫 綺
新潮文庫にて読了。この世のものとは思えぬ奇々怪々なショートショートを含む怪奇短編20編。怖い不気味恐ろしい、時々ほっこり怪奇大作戦(古)。短さを感じさせない独特の世界がある。
2023/04/05
あやっぴ
妖怪アパートでおなじみの著者で、こちらは子供向け?の怪談を集めた短編集。1つ1つが読みやすく、ちょっと不気味な話、奇怪な話にゾクゾクするものもあったけど、そこまで印象に残るものはなかったかな。ごめんなさい。私が小学生のころ、真っ暗な校舎に、持ち帰るのを忘れた白衣をとりにいった(2回も)ことを思い出した。あの時は本当に怖かった。
2023/11/11
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