おれの墓で踊れ (徳間文庫)
おれの墓で踊れ (徳間文庫) / 感想・レビュー
ブラックジャケット
青春小説というジャンルには若書きの名作が数多くある。本著もその例かと思うほど、エネルギッシュな文体に魅せられた。ところがベテラン作家の青春小説で、新聞記事から、友人の墓を損壊した少年の記事からヒントを得たという。どちらかが先に死んだら相手の墓の上で踊る、という奇妙な誓いを互いに立てたという。1980年代のイギリスの海岸を舞台に繰り広げられた、加速する青春小説は色が褪せない。ソーシャルワーカーの報告書が登場するが、こちらが著者の視点なのかもしれない。若くない人が書いても、輝いていれば良い青春小説なのだ。
2022/05/11
ねおん
書店で見かけて、映画版の装丁と“おれの墓で踊れ”というタイトルに惹かれて購入。10代の少年の切なさ儚さ痛さが描かれていて、こちらも切なくなる。構成が面白くて、全体的に主人公自身が何があったのかを文章にしている形なので、本当の本当のところは語られていない,二人だけの物語なのだなぁと思わされる。新しい未来を見て進んでいかないといけないというのは少し悲しいことではあるけれど、生きている限りはそうしないといかれないのかな。小説を読んでから映画も観てきたのだけれど、とっても良かった!
2021/09/01
かりめろ
昨年のブックサンタのサイトで江國香織さんが子供たちに贈りたい本として推薦していたもの。死んだ友人の墓を損壊した罪で逮捕された少年ハルが教師の勧めで書いた手記という形をとっており、正直読みづらかったけれど、書き、読み、考え続けることで愛する人を突然失った悲しみからハルが自分を取り戻していく物語。映画も見たいな。
2024/02/16
青猫ノラ
それぞれの立場から浮き上がる物語。書くことが癒しと成長につながるストーリーは多いけど、これは完成度高め。
2024/02/19
はにー
映画が物凄く好きで原作も読みたくなって。 やっぱり小説は映像よりも登場人物の心情がよく見れていいなぁと思いました。
2022/10/14
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