公共考査機構 〈新装版〉 (徳間文庫)
公共考査機構 〈新装版〉 (徳間文庫) / 感想・レビュー
くろねこ
だめだ、面白そうだからと思って手に取ったけど全然ページが進まない…。。 久々にリタイア。ごめんなさい🙇♀️
2021/12/22
しゅー
★★★「コミュニケーションの限定と、その結果としての孤立感。そしてそれに対する不安感が彼らひとりひとりをして何かへの参加を望ませ、安心感を求めさせるのだ」「一人は九十九人の実体を参考にして、自分の意見を決めたと思っている。そして安心している。ところが実は、百人の一人ひとりがそれぞれ互いにそう思いあっているだけなのだ」日本にもこんな優れたディストピア小説があったとは。SNSにおける言葉の暴力を予見したというよりも、人間はいつの世も変わらぬものと言うべきなのか。発表当時と違う読み方もできるところが名作の所以。
2022/07/03
海星梨
KU。結構、なんだろう、ゆっくり話が進む? 盛り上がりが平坦な感じ。でなかなか読むのが難しいと感じた。ラストが二つあるんだけど、全体の流れ的には、二百万払って保身に走った方が、体制に大打撃になるんだよね。過去に「原爆反対」の内容を流しておいて、数年後には賛成論を流すってどういう事だってなるわけで……。ずっと体制に翻弄される主人公を描いてるんだけど、本人の意思が体制の打倒に関係しないというオチが秀逸。あまり読んだことのない感じの小説でした。
2024/06/27
クロノ
トクマの特選!という復刊専門レーベルの紹介ツイートで興味を持ち購入。表紙のインパクトがすごい。文庫ではめずらしく口絵も付いている。それもすごい。中身はもっとすごかった。40年も前にこんな作品が書かれていたとは。もろにツイッターでよく見かける「炎上」じゃないか。人間はいつの時代も変わらないということか。心理描写がなんともえぐかった。著者の他作品も読んでみたくなったのでトクマの特選!にはがんばってもらいたい。
2021/10/16
じゃくお
この作者はSF御三家の後を追うスラップスティック作家かと思っていたので、本書の本格的な内容に少し驚いた。国家と民衆を絡めたディストピア小説として、民衆の弱点に重点を置いた点が面白い。物語を構成するにあたって多少のファンタジー的視点は否めないが、ただの民衆暴走モノとは違う。SNS上での炎上が盛んな時代の中、そこを取り上げて本を売ろうという印象を受けるものの、実際の内容は複雑にして精緻だ。全くの個人的感想になるが、僕は民衆が常に知性を持つ存在だと信じている。だからこそ、この作品に違和感を感じることもあった。
2022/11/24
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