さよならのためだけに 〈新装版〉 (徳間文庫)
さよならのためだけに 〈新装版〉 (徳間文庫) / 感想・レビュー
芳樹
遺伝子情報に基づくマッチメイクに従って結婚するのが常識の近未来が舞台。相性最高の判定に従って結婚した憲明と月だけど実は相性最悪。新婚旅行から戻るなり離婚を決めた二人が、それを是としない社会からの圧力に抗い離婚を目指すというサスペンス。管理・統制社会では何も考え無くても良くて、憲明と月も初めは程度の差があれ思考を放棄していたように思います。そんな二人が共通の目的のために共闘し、その中で理解を深めていくのは皮肉のようでもありましたが、あるべき結末に落ち着いたようで何より。月と憲明の未来が幸せでありますように。
2022/03/12
yukaring
「結婚相手を選ぶ時、自分の直感と精度の高いマッチメイク・システムのどちらを信じますか?」遺伝子を使ったマッチメイクの最高判定"特A"の水元と月夫婦の離婚を阻止すべく、世界規模の巨大企業から送り込まれる洗脳屋やエージェント、金で買収された友人達。果てには命まで脅かされる"命懸けの離婚劇"ストーリー。『我孫子武丸の恋愛小説』と帯に書かれていたが実際には恋愛20:サスペンス50:SF30のイメージでミステリ要素が強めで、ハラハラする展開と登場人物のキャラが楽しい。でも実際こんなシステムそのうち出てきそう。
2022/01/18
LUNE MER
「産めよ増やせよ」という価値観の押し付けに嫌悪感を感じるタイプだと読んでいて辛くなるストーリー。決して作者がそう主張しているのではなく、そういう世界観の中で周りの圧力に抗う離婚希望の新婚夫婦の物語なのだけど。ラストの展開は予想通りで、我孫子武丸風のどんでん返しとか意外な展開といったものはなく、極々普通に終わってしまった印象。
2022/01/04
いろは
久しぶりの我孫子武丸さん。2012年発売だけど、”今”っぽいな。ちょっと違うけどAI婚活なんてあるし。半分くらいで読むの疲れたと思ったけど、そこを乗り越えれば「あー、そうくるのか」という終わり方で良かったし月がどんな選択をするのか。つくば市が出てきて勝手に親近感!
2021/12/15
ぱむりん
帯が気になり購入。 だいぶ前に書かれた本だったみたいだけど、近未来の話で、結婚相手もそんなふうに探すようになるのか? 最高の相性とは?? なかなか良かった。
2022/04/11
感想・レビューをもっと見る