坂の上の赤い屋根 (徳間文庫)
坂の上の赤い屋根 (徳間文庫) / 感想・レビュー
イアン
★★★★★☆☆☆☆☆2024年にドラマ化された真梨幸子の長編。18年前に発生した実の娘とその交際相手による夫婦殺し。事件をモチーフとした小説が連載されるが、その裏にはある思惑が潜んでいた…。死刑が確定した男は本当に主犯格だったのか。身元を偽り取材を続ける作家、死刑囚と獄中結婚した法廷画家、失脚した元大物編集者など出てくるのは揃いも揃って怪しげな人物ばかり。先の読めないスリルはあるものの、信頼も共感もできない一人称は読んでいて陰鬱な気分になる。牧歌的なタイトルとは裏腹に、女の嫉妬と執念が渦巻く真梨流愛憎劇。
2024/06/28
H!deking
これも高田馬場で見つけたサイン本!ザッツ真梨幸子って感じですね。いつもよりは登場人物少なくて分かりやすかった印象ですが、オチは相変わらずえげつない(笑)たまに無性に読みたくなる深夜のラーメンみたいな感じです(笑)
2022/07/31
坂城 弥生
『読後感爽快』と帯にあるけど相変わらずのイヤミスでしたよ…
2022/07/12
JKD
優しさではなく施し。高台に住む人と谷底に住む人。同じ谷底でも僅かな高低差で差別的行為が始まる世界に抗うことを決意した大渕秀行。やがて彼は恋人 青田彩也子と共謀し文京区両親強盗殺人を企てるが、悪の張本人は大渕秀行か青田彩也子かで話は進んでいく。大渕秀行と獄中結婚した貧乏法廷画家 鈴木礼子や、駆け出し作家の小椋沙柰、轟書房の編集者たちが犯人像を追って行くなか、ついに戦慄が始まる。「追い詰められて」の章から真梨ワールド全開。今回は人物相関の複雑さがなかったぶん、物語に集中できてよかったです笑
2022/08/11
mayu
読んだ後しばらくは大丈夫ですと思ってしまう真梨さんの作品だけど、新刊が出るとやっぱり買って読んでしまう。父母が医者で個人病院を営んでいる一家の娘が、恋人と共に両親を殺害して埋めた事件、「文京区両親強盗殺人事件」を題材に小説を書くためにインタビューしていきながら物語が展開していく。 帯に読後感爽快と書いてあるのが、どこを指すのかと思うぐらい今回も歪んだ人たちしか出てこない。後半にかけての狂いぶりが凄い。なにが真実かわからず振り回される。ウワーッと思うのに、ここではやめられない!!と夜更し。
2022/07/17
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