Flesh&Blood外伝 女王陛下の海賊たち (キャラ文庫)
Flesh&Blood外伝 女王陛下の海賊たち (キャラ文庫) / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
「本当に俺は趣味が悪い・・・」好きな女の子ほどイジメて、嫌われる小学生レベルだけれど、ナイジェルへの「想い」を欲情ではなく「恋」と捕えるキットは、グリフュス相手に屈折するラウルより格段に趣味がいい。『グイン・サーガ』であれば『十六歳の肖像』のような、若き日のジェフリー&ナイジェル外伝。隻眼の不利を補って余りある有能な船乗り・航海長となったナイジェル。実力でワッツ船長の跡を継いだジェフリー。船酔いにのた打った若造と、生意気盛りの若造が成長した姿‐グリフュスとの邂逅を望む。度量のでかいワッツ船長に黙祷。
2014/08/29
藤月はな(灯れ松明の火)
皆川博子女史の『海賊女王』読了後、このシリーズが読みたくなって図書館で検索を掛けた所、やっとこの本の予約が空いたので嬉々として予約。本編では豆のスープの配給も几帳面で、荒くれ水兵も慄くオカンな航海長で尚且つ、市場では「こんなに値切りやがってッ・・・」と帳簿に罵り言葉を書かれる程のナイジェルの子供時代の可愛さに自然に頬が緩みます^^本編でちらりと触れられていたナイジェルの船酔いとか猫嫌いとかの要素にニヤニヤします。この巻でのMVPはワッツ船長ですね。そして初恋を自覚したキッド、なんというドMなんだ(爆)
2013/12/15
カナン
読みたかった少年時代のジェフリーとナイジェルの物語。兎に角少年時代のナイジェルが素直で健気で可愛すぎて、ジェフリーが構い倒してる気持ちがよぉく分かります。生まれを選べず、幼い子供一人では決して生き延びることは出来なかっただろう当時、ひとりぼっちだった二人が様々な困難や恐怖を乗り越えながら現在の美しい一対になるまでを描いた、瑞々しくも海水と同じぐらい塩辛い涙の味がする昔話。マーロウの恋煩いが思いの他長くて、本編では未だにつんつん状態のナイジェルを思い出してちょっと同情。ナイジェルは無自覚だから厄介なのよね。
2018/11/14
那義乱丸
少年時代のナイジェルとジェフリーのお話。奔放なジェフリーに対して堅物なナイジェル、それぞれに重い過去を背負っている二人が自分の本質を見せられるのはお互いだけ。お互いを求め合い、信頼し合い、補い合って二人で一対であるという関係性にとても惹かれる。この二人の強い絆があればこそ、海斗を挟んだ3人の恋のもつれも乗り越えられたんだと思う。そしてそれは、ジェフリー奪還にも希望を繋げる。ヤン・グリフュスとのエピやキット視点のナイジェルとの出会いも読めて嬉しい。彩さんの絵もとても素敵で、物語の途中、何度も何度も見入った。
2011/12/11
マムみかん(*感想記入少なめです*)
ジェフリーやナイジェルの少年時代などを描いた外伝4編。 3編がナイジェル視点のもので、彼の初航海での苦闘やヤン・グリフュスに対する複雑な心境、海の魔物を目撃した恐怖、ジェフリーと対等な立場で支え合いたいという想い、そしてジェフリーが次期船長と認められるまでのゴタゴタなどが語られます。 残り1編はキットの視点で、彼がナイジェルに初めて会いハートを強奪されてしまう話(笑) とにかく、少年時代の2人が微笑ましく、強い絆で結ばれていくのがよ〜く分かります! 本編が辛い所なので、和めて良かったです♪
2011/11/30
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