柊の僧兵記 (徳間デュアル文庫 す 2-1)
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柊の僧兵記 (徳間デュアル文庫 す 2-1) / 感想・レビュー
miri
今はなき徳間デュアル文庫という、ライトノベル系のレーベルから出ていたものです。現行の早川より若干大きめというサイズ感で、入るブックカバーが限られるという悲しさ。地球外の惑星を舞台にした、少年の成長記なのですが、おそらく対象年齢が低いので、ハードSF好きには物足りない。菅浩江さんは、『雨の檻』、『永遠の森 博物館惑星』が、大人の鑑賞に耐えうる面白さだったので、そちらをお薦めしたい。でも、小学校高学年ぐらいのお子さんであれば、こちらの作品も十分楽しめると思います。
2019/07/26
miroku
朝日ソノラマ時代の作品だけに、やはり甘さが目立つ。菅さんらしさは随所に視られるが、若年層向けという印象は否めない。
2015/03/04
りゅうR
この作者らしいきれいな描写と想像力に脱帽です。いつも思うのだけど、この作者の想像力って果てがない。 ひ弱な少年の成長物語。圧倒的な敵に対する人々の力強さ、たくましさ。 よくあるようなSF設定を作者の想像力で独自の世界に広げている。 あまりにも敵との力量が違いすぎるのと残酷さで、途中で読むのがくじけそうになったけれど、そこを乗り切れば最後まで一気に読めます。
2013/01/28
たこい☆きよし
デュアル文庫版ではなく、初刊のソノラマ文庫版1990/06/30刊にて。加藤・後藤の流麗なイラストがあの時代を感じさせる。内容は繊細な独自生態系をもつファンタジー世界っぽく始まりつつ、序盤からその世界をテラフォーミングしてきた異星人の襲来があり、一気にSFに。今の視点だと、とにかくキャラもモブキャラもよく死ぬ。展開速い。ラノベなら全10巻くらいになりそうな要素がてんこ盛り。設定、心理描写に先が読めてしまう甘さはあるものの、今でも古びてはおらず楽しめる。
2021/10/24
satsuki
ストーリーは比較的オーソドックスなファンタジー冒険もの。柊、ニューラルの第二形態→桃色の花弁、フローティングフラワーなど、花(植物)をモチーフにして情景を描く場面が美しい。大気改変装置にまで「アザミの花を逆さにしたような格好」(243頁)と表現のは菅浩江らしいと。
2013/12/06
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