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チョウたちの時間 (徳間デュアル文庫 や 3-1)

チョウたちの時間 (徳間デュアル文庫 や 3-1)

チョウたちの時間 (徳間デュアル文庫 や 3-1)

作家
山田正紀
緒方剛志
出版社
徳間書店
発売日
2001-04-01
ISBN
9784199050510
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チョウたちの時間 (徳間デュアル文庫 や 3-1) / 感想・レビュー

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えも

天才物理学者マヨラナが人類を救うべく「時間」の謎に挑む、正統派時間SF。■実家の街の図書館で借りてきた、1979年角川発行の単行本。高校時代に読んでお気に入りだった。今読むと、作者も若くて荒削りだけど、それでも懐かしくてキュンとくる。■というわけで、山田正紀のお気に入りSFをしばらく読みふけることにします。

2013/09/08

月をみるもの

この本のプロローグと、「果てしなき流れの果てに」のエピローグ: 「時はとどまり、われらは過ぎ行く」

2019/06/18

酔花

人間は時間の本質をつかむことは出来ない。なぜなら、時とは流れるものであるという認識そのものが人間の限界に基づく誤った知覚だからである。しかし、人間の中にも時間の本質を垣間見る者が現れた時、人類に対する何者かの干渉が浮かび上がった。デビュー作『神狩り』で見せた超越的存在の干渉に抗う人類というテーマが本作でも引き継がれている。最終的に、存在の正体が克明に記されるわけではないのも共通。今なお神秘のベールをまとう時間に対して想像力で挑んだ快作。一匹のチョウによって物語の円環が閉じられるのも良い。

2014/11/08

わんにゃん

「われわれの生物分子の立体構造は、金星のような高温の星におかれれば、バラバラに分解してしまう。外惑星の極低温のなかにおかれれば、反対に固型化してしまい、有効な化学反応を起こすのが不可能になってしまう……同じことが、人間の精神に対してもいえないか、と、その哲学者は考えたのです。人間の精神はじつは地球にしか通用しないものではなかったか、と……そして、生物分子の化学結合にそうとうするものが〝時間〟ではなかったのか、と……」。山田正紀は『カムパネルラ』に続き2冊目だけどもこっちのが全然面白かった。★★★★☆

2021/09/13

小物M2

時間というテーマを扱ったハードSF作品。 時間は変わらずそこに存在しているだけ――というのが興味深い。 確か神林長平の「機械たちの時間」でも似たようなセリフがあったような。 また、ハードSFなのに読みやすくて、わかりやすいのもよかった。 まぁ最後の展開にはいろいろと混乱させられたものの、どこか哲学的な部分もあり、凄い作品を読んだな、という充実感を得られた。 そして、タイトルにもある゛チョウ゛の存在が美しい。

2012/11/25

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