おおきくなりません (徳間デュアル文庫 し 2-1)
おおきくなりません (徳間デュアル文庫 し 2-1) / 感想・レビュー
とめこ
小説家の月哉と同居人の麻巳美。女子大に合格した麻巳美は本当は35歳なのに18歳として学生生活を送り始め…おおきくなりきれない2人の不思議な同居生活のお話。中学生位の頃大好きで何度も読み返してた本。再読したくて文庫版を購入しましたが、単行本とお話が大きく変わっている…!!巻末に大幅に加筆訂正て書いてあったけどそんなレベルではない。もう一人の麻巳美とか麻巳美の過去とか全部無くなってる…結構好きだったのに残念。麻巳美さんの言動がちょっと少女めいてる(悪く言うと電波っぽい)ので好き嫌いが分かれる内容です。
2016/11/24
文月葵
年齢を重ねてから改めて触れると捉え方も変化します。続編は未読です。本作は元少女漫画家で引き篭もりの女性、篠野麻巳美(35歳)と彼女を暖かく見守る男性作家、平野月哉(45歳)、そんな二人の同居生活における平凡(?)な日常を描いた物語。登場人物の年齢こそ高めですが、これは35歳の少女と45歳の青年の物語と言うべきでしょう。麻巳美は一種の長期、継続的な退化状態にあり、支え続けている月哉にもどこか影があるように思われます。似た者同士であるからこそ寄り添い、支え合って生きて行けるのかも知れません。
2013/12/03
tenma
月哉と麻巳美の不思議な日常を綴った物語。どこか普通と違う人たちが出てくる物語は色々あるけれど、作風は市川拓司ぽい(ビターではあるが)。▼タイトルがテーマになっているのだが、物語の中では、曖昧で判り辛い。精神的な成長を指して「大きくなる」と言っているのだろうが、大学に行くことがどの程度成長を促すのか、前半部分(引き篭もり状態)の記述がさらりとし過ぎていて、メリハリがない。続編も購入済みなので、それを踏まえて再考しよう。
2013/01/08
ブナ太郎
今まで、こんな純粋無垢な小説を読んだことはない。現実離れした設定ながら、なぜか漂うリアルティ。この二人が現実に存在しているようでならない。多くは語らない。生きてるうちに、こんな小説に出会えて、本当に良かったと思う。感動して、泣きそう(涙)。純粋な小説は数あれど、ここまで無垢な小説を僕は見たことがない。軽い目眩がするほどの衝撃と、そして、なんだこの気持ちは…。言葉では、言い表せない。何かが心を深くえぐるのだ。決して不快ではない。今まで、忘れていた大事なことを思いだしたような、そんな気持ち。「おおきくなりませ
2012/05/04
Na-ru*
不器用な二人の関係。麻巳美さんみたいな人好きです。フワフワしているようなかわいい方。でもちょっと危ない依存関係のようにも感じる…。
2012/11/19
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