續々さすらいエマノン (リュウコミックス)
續々さすらいエマノン (リュウコミックス) / 感想・レビュー
はじめさん
私にとってエマノンシリーズは特別な物語。読書会の名前が2ndMemoryなのも、最初の課題作品「おもいでエマノン」に起因する。一年前に単行本で出た「たゆたいエマノン」で描かれた、ヒカリの最期のエピソードも鶴田絵でこんなに早く拝めるとは。鶴田版で「今度はいつ会える?」のくだりでエマノンがヒカリと別れて悲しそうな顔するのは看取る時だと知っているからで、鶴田氏の原作読み込み感半端ない。もう私には鶴田絵以外のエマノンは想像できません。後書きを見るに、連載再開せず続きは出ない模様。でもサヨナラは悲しいから…またね!
2018/04/28
kochi
母の記憶を娘が連綿と引き継ぐ形で、生物進化の歴史を全て記憶している存在、なぜか作者の趣味を 反映して(と思われる^_^)少女に設定されているエマノンのビジュアル化は、この作者以外ありえないと思われるのだが、残念ながら、続編については、諸般の事情により、期待できないとのこと。仕方がないので、梶真の原作を読んで、脳内再現するしかないが、諸般の事情を想像するに、きっと喫煙シーンが多いことが原因かもと推察。精神年齢は30億歳と言っても、個体年齢や外観は高校生だから。いや、きっとそうだ、そうに違いない…
2018/05/21
ぐうぐう
ストーリーだけを楽しむのであれば、梶尾真治の原作小説を読めばいいのだ。鶴田謙二のコミカライズには、圧倒的なエマノンのビジュアルがまずある。ロングヘアでそばかす、ハイネックのセーターとジーンズ。エマノンのこのビジュアルは、原作小説を読むときにも常に存在するほどに強烈な存在感を放っている。そこに鶴田は、石ノ森章太郎『ジュン』を彷彿とさせるシュールな場面を随所に挿入する。あえて原作をシャッフルし、フリとオチが繋がらない構成にしたことで、それが効果的になり、コミカライズ独自の個性を生んでもいる。(つづく)
2018/05/01
Bo-he-mian
泣いても笑っても漫画版はこれで完結(らしい・涙)。『エマノン』は「COMICリュウ」が創刊(厳密には復刊)した時から連載で読んでいたはず・・・なのだが、さらっと読み流していたらしく、どんな物語なのかという事に気づいたのは、実はけっこう最近だった。しかも、自分の好みにどストライクなお話だったのだ・・・! 生命誕生の太古から記憶を受け継ぎ続ける、エマノンという少女たちの、様々な時代における物語をパラレルに描く。原作小説は未読なのだが、鶴田さんが描く、ちょっとノスタルジックでどこか乾いたタッチが好きだった。
2018/05/05
二升石
原作を読んでいないせいでこれまで以上に分からないところの多い巻だった。エマノン自身と、ヒカリと、まるで少年ドラマシリーズのような出会いと、いろいろとあって…いつも以上に煙草を燻らせるエマノンの手元が見られた。そして後書きには『連載再開はキャンセル』の文字。これがいちばん意味不明だった。あえていま何巻とは言わないが、物語はまだ始まったフリばかりだ。これから先も作品にたゆたい、そして意味を知るために、どうか続きを読ませて欲しいと思う。切に。
2018/04/29
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