「戦争と知識人」を読む: 戦後日本思想の原点
「戦争と知識人」を読む: 戦後日本思想の原点 / 感想・レビュー
leppe
ピーター・フォークのエピソードが面白い。昭和天皇が彼に会いたいといったら、「先約があるから」と言って断ったという話。加藤によると、これは、「偉い人」からお誘いがあっても、先約があったら断る。なぜなら人間はみな平等なのだから、という考え方から来ているらしい。
2016/08/23
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
加藤の論考をその思想に従って「問題提起」→「検討」→「回答」という順に並べるとそれは大凡、「雑種文化論」(1955~1957)→「戦争と知識人」(1959)→『日本文学史序説』(1975、80)→「科学と言葉」(1979)という具合だ。加藤の思想は、この軸を中心に、その生い立ちを含めた加藤のキャラクターと文学観が渦を巻いている。その点、この本の意義は「戦争と知識人」という論考の位置づけが加藤自身の言葉でしっかり語られていること。(1)後は、小林秀雄、斉藤茂吉、永井荷風について話してるんで『序説』の補足に。
2016/04/30
感想・レビューをもっと見る