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断片的なものの社会学

断片的なものの社会学

断片的なものの社会学

作家
岸政彦
出版社
朝日出版社
発売日
2015-05-30
ISBN
9784255008516
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断片的なものの社会学 / 感想・レビュー

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はっせー

この世界において意味が理解できなくても何故か記憶に残っている出来事がある。そんな出来事をまとめたエッセイになっている。何故か記憶に残っている断片的な出来事はピントが合っていないか、または断片が足りないからである。そこを自分の解釈や間違った解釈で理解してはいけない。自分の心の中に断片的な出来事として心に止めておく。それが役に立たずともそれでいい。その姿勢はまさに善悪二元論に立つことなく曖昧なものも存在するという立場ではないかと感じた。岸さんは私たちを優しい霞に連れていってくれようとしたのかなと感じた!

2021/02/01

うっちー

社会学を断片的に捉えていました。まさに標題どおり

2018/08/18

かみぶくろ

ずーっと読みたかった本だけど、満を持して読んでみたら本当に素晴らしかった。ミクロな個別事象をマクロな理論へと構成していくのが基本的な人文学系学問のスタンスだと思うが、ミクロで無意味な生活の断片をそのまま愛でるっていう著者の姿勢はとても文学的(というカテゴライズは無粋だが)な営みだ。日常や世界を振り返る「気づき」に溢れており、ややもするとすぐに凝り固まっていく我々の思考を、するすると柔らかく解してくれる、何度でも読みたい素敵な作品だった。

2017/02/07

けんとまん1007

何故なのだろうか?ますます、不寛容で短絡的な空気が蔓延しつつあるのは?それは、意図されたものなのか・・とすら疑ってしまう。それはそれとして(放置するのはよくないが)、自分が知りえないことで、世の中が成り立っている。そんなことに、出会ったとき、それをどう受け入れるか・・ここだ大切だと思う。

2020/09/09

ちびbookworm

社会学者のこぼれ話を集めた本。研究に使えないが、なぜか心に残る「普通の人」の人生話。◆NHKの「ドキュメント72時間」のような面白さがある。普段、自分の人生と交差しそうにない人の人生の断片を、そのまま読む面白さである。自然と自分の人生が客観視できてしまう感覚がある。◆または、この本は、路傍の人の人生との共感(全く違う人生だが、なぜか共感できるところがある。それは、誰もが持つ、生きる間の永遠の孤独感なのだろうか?)を感じさせ、 マイノリティの人をありのまま見つめる著者の優しいまなざしを感じられる本でもある。

2023/05/05

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