あしながおじさん
あしながおじさん / 感想・レビュー
chimako
楽しかった~ ものすごいおしゃべりの女の子ジュディが篤志家の支援を受けて孤児院から大学へ進学する。その篤志家に手紙を書くことを条件に。篤志家は名を明かさずジュディは彼を「あしながおじさん」と呼ぶ。孤児院で育った事を上手く隠しながら、はじめて友だちが出来、学ぶ楽しさを覚え、やがて恋をする。読者はジュディの大学の4年間の学生生活のあれやこれやをあしながおじさんへの手紙で知ることになる。外国文学にありがちなドキッとする言葉や谷川さんならではだろう失礼を物ともしない物言い。結末は知っているのにドキドキだったよ。
2020/07/12
アナーキー靴下
お気に入りの方のレビューに惹かれ、図書館で探すと谷川俊太郎訳、安野光雅絵の本書があったのでこちらを。読む楽しみを味わえる傑作! 子供の頃に要約版のようなものを読んだきりなので他と比較はできないが、ジュディの手紙という形で進行するこの物語に、いきいきとした訳がとても良いように思う。ところで子供の頃の私は自己主張の強すぎるジュディがあまり好きではなかった。ジュディのみじめさもよくわからなかったし、特に慈善箱の服に対する感情がほとんど理解できなかった。だからこそジュディは私の心の中にずっといてくれたように思う。
2024/07/26
アキ
谷川俊太郎訳、安野光雅絵という豪華コンビで昨年出版されたアメリカ文学の古典。両親を亡くし孤児院で過ごすジュディから援助してもらっているあしながおじさんへの手紙がメイン。マーク・トウェインと血縁関係がある著者のいわゆる「語り」が主の文学作品。ジュディの17歳から21歳までの女性の最も変化の大きい時期の成長の軌跡が生き生きと描かれている。ちょっと順調すぎる気もするが、あしながおじさんからの言葉は一切なく、それだけで見事に物語を完結させている。資本主義が中心でカルヴァン主義の国ならではの価値観が感じられる。
2019/07/16
ネギっ子gen
詩人・谷川俊太郎の訳で、安野光雅の表紙絵は“のっぽ”のおじさんの身長を測る女の子。その帯に「ああ! だんだん いい子になって ゆくんだわ」と、手書き風に書いてあれば、もう読むっきゃない! 孤児院出身。ある日顔の知らない裕福な紳士の目に止まり、奨学金をもらって大学進学を果たす主人公・ジュディに課された条件は、必ず毎月おじさまへの手紙を書くこと――。ふてくされたり、調子に乗ったり、落ち込んだりと感性豊かなジュディの手紙を堪能しました。総ルビでカラーイラストを多数収録しているのがイイネ。では、続編も行きます!⇒
2021/05/11
ゆう
尊敬する読友さんのレビューを見て図書館で早速借りて読んだ本。「あしながおじさん」ちゃんと読んだのは初めてかも。谷川俊太郎さんの訳が主人公ジュディの気持ちを手に取るように書かれていて、とても共感出来た。安野光雅さんのイラストも沢山で雰囲気は抜群。ジュディの最後の部分が、あっ、そうなるのか♡と幸せな気持ちで読了。読めて良かった初の児童書でした。
2022/06/27
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