突然変異幻語対談: 汎フィクション講義 (LECTURE BOOKS 5-7)
突然変異幻語対談: 汎フィクション講義 (LECTURE BOOKS 5-7) / 感想・レビュー
渡邊利道
『フィネガンズ・ウェイク』翻訳をはじめた頃の対談。筒井康隆は作者一、二を争う傑作の『残像に口紅を』と一、二を争う失敗作の『唯野教授』執筆中のもので、理論と実作についての非常に深い溝を感じさせる本でもある。柳瀬教授の怪しさも全開で、紹介する様々な実験ものがどれも面白そうで困った。あと筒井のウルフやジョイスなどについての意見が読めるのも興味深い。
2017/11/11
ooto
『不思議の国のアリス』を「イメージ化・映像化を拒否しようとした作品」と捉えるのはテニエルの挿絵やディズニー版に親しみ、既にイメージ化を完了している人間にとっては刺激的な論に思える。そんなルイス・キャロル論的なものも交わしつつ、言葉遊びの深いところまでを語り合う往復書簡形式の第二章が面白い。
2015/10/15
ビーフハート
興味深く、妙味深い、特異かつ精密かつ大胆な言語の名手お二方による対談。
2006/01/23
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