ライトジーンの遺産 下 (ソノラマ文庫ネクスト か 1-2)
ライトジーンの遺産 下 (ソノラマ文庫ネクスト か 1-2) / 感想・レビュー
カール
神林長平さん特有の難解で緻密な世界観が鳴りを潜め、幾分娯楽要素が増した作品だった様に思う。だが、作風も薄まってしまったかと言うとそうでは無く、難解さと特出した文章。そしてフムンは健在。神林長平さん入門にはもってこいだ。物語からあふれるユーモアとシリアスとSFのバランスが丁度良い。『攻殻機動隊』にこんな話ありそうだなって思った・エクザントスの骨、コウのある愉快な休暇を描いた・ヤーンの声、どことなく『SAW』を連想した最終話・ザインの卵とどれも面白かった。しばらくしたらまた読んで、自分なりに考察がしたくなる。
2018/10/01
ロシアン
あまり読まないジャンルなので上巻からなかなか入りこめず苦戦していた。下巻の中盤からようやく人間(人造人間)ドラマを映画を観るように楽しめ、クライマックスはなんだかハッピーな気分で終えることができた。
2018/05/06
コユキ キミ
「エクザントスの骨」で、こんな刑はつくづく嫌だと思い、「ヤーンの声」では思いもかけずほっこりし、そして一気にラストへ。。 つくづく巧い。そして面白いと思った。 なにより主人公が能天気。
2014/03/13
ryuetto
これは面白かった。下巻は3本の短編が収録されてましたが、どれも秀逸の出来。特に最初の話が良かったな。「エクザントスの骨」だけど、犯罪者の話。「こんな奴に同情はしない」「だが、憐れみは感じる」この気持ちが何となく分かる。「かまって欲しい」という想いが切ないので・・・。 それに続く「ヤーンの声」は、「エクザントスの骨」と対にして描いたんだろうと思える前向きな話だし、最終話の「ザインの卵」は、キャラクターがフルに活躍して楽しめました。コウとMJの共同戦線がいい感じ。
2008/12/14
kmagami
テーマは人工臓器。通常の神林ワールドにみられる言葉による世界の変容は表だっては出てこない。解説でネタばらしをされるまで、各章の表題が語呂合わせになっていることにも気付かなかった。どこかに神林ワールドが隠れているかも知れない。
2006/12/08
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