月を盗んだ少年: サスペンス・アンド・スーパーナチュラル短編集 (ソノラマ文庫 海外シリーズ 10)
月を盗んだ少年: サスペンス・アンド・スーパーナチュラル短編集 (ソノラマ文庫 海外シリーズ 10) / 感想・レビュー
夏子
素敵すぎるタイトルの短編集。怖かったり不思議だったりちょっとしんみりするような作品が収録されています。二人の老婆と三人の子供を見て子供たちが虐待されているのではないのかという疑問を持った夫婦の話「マザーグースの三悪人」のオチが凄い怖かった。
2016/11/13
ニミッツクラス
84年の420円の初版を読んだ。ソノラマ文庫海外Sの第10弾で、表題作を含む12編を収録。米本国64年刊行で、日本での短編集としての刊行は初めてとなる。カバーの表記通りの“サスペンス&スーパーナチュラル”集で、その内の4編で“クレサップ波止場”が出てくるから、特定の雑誌掲載時では連作だったのかも知れない。バッドエンド一辺倒ではないものの、例えば障がい者同士の恋愛の喜びが、将来を保証するものでない事は誰にも判る不安因子だろう。「離魂術」の幽体離脱は、本作ではオチが弱いけど、作家なら書きたくなるテーマだね。
2016/05/10
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