井上ひさしと考える日本の農業
井上ひさしと考える日本の農業 / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
「農村社会の高齢化、過疎化はますます進む傾向ですが、 活力ある社会とは、いろいろな世代や職業の人が、手をつないで、 一緒に生活する社会」(1988年初出、13頁)。 バブル経済になる頃の指摘であることに価値があり、 再読しても変化のない現状を嘆くしかない。 「文化にかんしては絶対に人に押しつけをしたりしてはいけない」(1991年、55頁)。 微妙なのは文化でもある教育。 これを権力で強要するのはいかがなのか、と思える。 「コメを作っていたのでは食えない」(1992年、90頁)。 これは、自己矛盾である。
2014/03/09
虎ボルタ
読み物として、面白かった。農業と言っても、ほぼコメに力点が置かれてます。「井上さん、あなた農家でもないのに…」と思ってたら、最後の方で自ら触れられてましたね。元の文章が、大分昔のものだなあというのが少し気になった。
2018/08/13
シンドバッド
井上ひさしの考えに、ブレは無いものの、時事としては、古い。
2013/09/11
Masaaki Inoue
ひさしさん、ありがとう。 頑張って田んぼ作業しよ!って気になりますワ。 農業は文化であります。文化はきちんと発信しないと廃れます。
2013/09/12
shiozy
農業に目覚めた頃、それは今から20年ほど前のことだが、「現代農業」という月刊誌を愛読していた。その中で、山下惣一という優れた農業家でありかつ農民文学者に出会った。彼の農にたいする姿勢を崇拝した。その山下が、井上ひさしの農に関する論考を編集したのがこの本だ。尊敬する山下が選んだだけあって、井上ひさしの慧眼が光る。10年~20年前の文章であるのに、今の状況を的確に捉えている。素晴らしきかな井上ひさしだ。
2013/07/04
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