はじめてよむ日本の名作絵どうわ (1) 野ばら・月夜とめがね (はじめてよむ日本の名作絵どうわ 1)
はじめてよむ日本の名作絵どうわ (1) 野ばら・月夜とめがね (はじめてよむ日本の名作絵どうわ 1) / 感想・レビュー
アキ
今日Panasonic melodious libraryで小川洋子が取り上げたのは、小川未明「野ばら」です。没後60年になるそうです。早速図書館で借りて読みました。二つの国の国境の二人の兵士のお話です。野ばらが象徴的に咲いています。若者は死に、野ばらは枯れ、老人は南に帰ります。夢の中で若者はばらを嗅いだのです。どんな香りだったのでしょう?この絵本の中川貴雄の素朴な絵がよかったです。「月夜とめがね」も、乙女の本棚とは違う雰囲気で、素朴な絵と幻想的な物語が合ってます。はじめて読む日本の名作絵どうわ第1巻。
2021/05/09
とよぽん
小川洋子さんのラジオ番組で取り上げられた『野ばら』を、絵本で読んでみた。国境の警備に当たる若い兵士と老兵の、人間としての交わりを象徴するものが、国境の野ばらなのか。静かで味わい深い物語だった。
2021/05/21
kanata
小川未明では有名なタイトルだが、どちらも本では初めて。「野ばら」には直接、戦争はいけないことというメッセージはない。未明は立場上、戦時中には作風を変え、人々を驚かせた。1920年頃というと世界大戦の狭間の時期。彼は子どもたちになにを伝えたかったか、世俗から離れた物語の世界で考えるべきか否か。一番議論される、青年帰還説、老人の夢説については、どちらもあると心から思う。秀逸。/「月夜とめがね」おばあさんは怪我した哀れな蝶を救う。眼鏡売りといい、なんと幻想的な話だろう。確実に未明は生き物に優しい目を持っている。
2018/07/07
ベル@bell-zou
『野ばら』~戦争が残すものって何だろう。いくつかあるならひとつは多分、虚しさ。野ばらは青年と老人の絆。戦争に断ち切られ、野ばらも枯れた。『月夜とめがね』心優しいおばあさんは、困っている相手がどんな姿でも助ける。見えても見えなくても。でも針の穴が見えないのは確かに不便…(笑)。
2018/07/15
深青
小川未明さん、読んだ作品が少ないのでこれから少しずつでも読んで行きたいなと思いました。下に単語の意味もあってわかりやすくて良かったです。
2016/03/26
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