海霧
海霧 / 感想・レビュー
なおぱんだ
精神科医でもある著者による恋愛小説です。以前読んだことがある作品ですが、今道東に住んでいることで再読してみたくなりました。舞台になっている小さな港町は厚岸であり、そこを中心にして羅臼、標津までの地域が描かれています。北海道内でも冷涼な気候であり、夏は霧に覆われ、冬は地吹雪に見舞われる道東の厳しい気候がとても具体的で、自然に囲まれたおおらかな土地柄の中で卑屈でありながらたくましく生きる地元の住民と、根本的に土地に馴染み切れない都会の人間との対比もよく描かれています。
2024/01/25
大喜
北海道の自然の美しさと厳しさが目に浮かぶ。鮭の遡上や伊富魚や湿原や流氷も出てきてまさに北海道。田舎特有の考え方や啀み合いなども読んで勉強になった。好きな人物は波子、大らかで素朴な感じ良い。次に院長の豪快な人柄が印象に残る。その他の人物はあまりピンとこなかったし、あまり心に残る箇所 はなく淡々とした印象。
2012/08/03
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