新装版・ゲーテ全集11
新装版・ゲーテ全集11 / 感想・レビュー
twinsun
先入観を懼れてイタリアを訪れる前に本書を熟読することを躊躇うことはない。むしろ時間はいくらでもある、使い方次第だと述べたこともあるゲーテが2年のイタリア滞在で膨大な見分を北方の故郷での修練で得た全身のレンズで未練無く去るまでに写し取った似姿の輝きをどれだけ自分が感じ取れるかの不安に苛まされ帰郷時の後ろ髪惹かれる思いを訪伊前から抱き立ちすくむ思いに引きずりこむ膨大な歴史・精神の探訪の記録である。学ぶローマ、生きるナポリに代表されるイタリアへの旅。「詩と真実」に続くゲーテのもう一つの真実。
2022/08/28
MatsumotoShuji
031203
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