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白眼子 (希望コミックス (343))

白眼子 (希望コミックス (343))

白眼子 (希望コミックス (343))

作家
山岸凉子
出版社
潮出版社
発売日
2000-11-01
ISBN
9784267903588
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白眼子 (希望コミックス (343)) / 感想・レビュー

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ぶんこ

著者初読みなので、著者紹介を読みたかったのですが無かったです。こんなの初めてで戸惑いました。しかも漫画で、個性的。終戦後の小樽の闇市で迷子になり、盲目の白眼子と、その姉加代に引き取られた光子3歳。自分の名前も「みっちゃん」としか分からず、白眼子に「光子」と命名される。その「光」の意味が分かった時、不思議な感慨を覚えました。人の幸不幸は同じというのに共感を覚え、白眼子の真摯な生き方と、誤解され易い加代の優しさにもうたれました。「雨の訪問者」の不思議も良かったです。ホラーは苦手ですが、この作品は素敵でした。

2017/07/22

たまきら

書庫整理中に。北海道の戦後に登場した不思議な千里眼の持ち主と彼の家に保護された女の子の不思議な関係が綴られたお話です。山岸さん独特の神経質な線にドキドキ。でも、読後感がいいので好きなお話です。

2017/06/22

天の川

終戦直後の小樽で霊能者白眼子に拾われた戦災孤児。盲目の異能者はマスコミの寵児になることもなく、真摯に相談相手に向き合う。どこかうらぶれた寂しげな空気が漂う中、白眼子と戦災孤児光子の互いの中にかすかな光を見出すつながりがじわじわと心に沁みる。当初、嫌な奴かと思った婀娜っぽい白眼子の姉の加代さんもとてもいい。この空気感は山岸さんならでは。

2017/07/09

S.Mori

「白眼子」と「雨の訪問者」の2つが収録された作品です。どちらも作品も味わい深くて、深い印象を残します。「雨の訪問者」は一生懸命に生きてきた独身の女性の前に可愛い女の子が現れる話。その子はいったん消えてしまうのですが……。絶妙のオチで温かい読後感です。「白眼子」は目の見えない霊能者をテーマにした作品。彼と主人公の光子のつながりが描かれます。ブサイクと言われた光子が成長して、白眼子と呼ばれる霊能者の生き様を理解していく過程は、感動的です。死にかけた白眼子が光子にかける言葉が泣かせます。

2020/07/06

リッツ

戦災孤児の少女は不思議な力を持つ盲目の男と出会い、そのもとで育つ。男は人の生死を見極め、亡き人の声を伝える、そこには派手なパフォーマンスは微塵もなくただ静かに身を削るように行われる。物語も少女の成長と共に語られ能力を誇り見せつけるようなものではない。人の運命、幸不幸については各々思うところがあるだろうが二人の出会いと別れ、そして再会までを通し感じるところの多い、読み応えのある一冊立った。同時収録の「雨の訪問者」は何度も読んだが読むたび愛着のわく平凡な日常に起こった可愛い不思議のお話。

2014/07/15

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