常世長鳴鳥 (山岸凉子スペシャルセレクション)
常世長鳴鳥 (山岸凉子スペシャルセレクション) / 感想・レビュー
ユウユウ
半分くらいは既読の短編集。この大きさで見ると迫力があっていいですね。初期の絵はやや時代を感じさせます。姉妹の確執を描いた話が多いかな。
2017/10/27
澤水月
何とお散歩ネコちゃん以外既読だった。キメィラはLGBTについて当時としては実に先見的。顔の石、ブルーロージス…91年は30になるかどうかで結婚しないとこの世の終わりみたいに言われてたんだなぁ。激変したな
2015/05/03
小夜風
【所蔵】再読。山岸凉子は同じテーマで作品を書くことが多く、同じような話がいくつもあって、混乱する(笑)。「常世長鳴鳥」と「キメィラ」と「瑠璃の爪」は、親として考えさせられる。どのように子どもを育てたら、こんな歪んだ人格になるのか…そして自分はちゃんと子どもたちと向き合い、愛を与えているか…。「顔の石」は日常の中のあまりにもリアルな怪異が怖いです。「ブルー・ロージス」は、29歳の処女の話。「水煙」は「日出処の天子」と同じくらいの時代かな?と思っていたら、蘇我馬子の父が出てきました♪
2013/11/27
ぐうぐう
美しい容姿や、地味な外見、それに惑わされずに人間を見つめたとき、心の奥底に鎮座する、とても歪な悪意が見えてくる。そのことを山岸涼子は、本書に収録された短編の中で淡々と描いている。しかし、その悪意を、単に嫌悪し、否定するのではない。因果応報を説きながらも、悪意が生まれた過程を丁寧に綴ることで、どこか同情を滲ませている。さらにすごいのは、「ブルー・ロージス」に代表されるように、悪意に触れることで生まれる深い愛情があることを描いているところだ。
2010/10/10
直人
『鏡よ鏡…』『顔の石』『ブルー・ロージス』『常世長鳴鳥』『キメィラ』『瑠璃の爪』『学園のムフフフ』『水煙』『お散歩ネコちゃん』 比較的新しい短編が多かったせいか,私にとっての初読ものも多い。 血のつながりというものが生みだす確執を描いた作品が数本。 それに限った話ではないが,山岸先生は,人が他人と関わり合うことで生じる”摩擦”にメスを入れるのが巧い。 そして往々にして被害者が,実は加害者という展開も。 うなずけるところが多いんだよな,先生の話は。
2018/10/26
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