KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

人間についての寓話 (日髙敏隆選集 VI) (日高敏隆選集 6)

人間についての寓話 (日髙敏隆選集 VI) (日高敏隆選集 6)

人間についての寓話 (日髙敏隆選集 VI) (日高敏隆選集 6)

作家
日高敏隆
出版社
武田ランダムハウスジャパン
発売日
2008-04-26
ISBN
9784270003367
amazonで購入する

人間についての寓話 (日髙敏隆選集 VI) (日高敏隆選集 6) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ミッチ

19世紀末、工業発展で石炭の排出量の高まりで炭酸ガスが増え人間は呼吸困難により滅びる。それに対してロシアの植物学者は植物の炭酸同化で炭酸ガスを吸収して酸素を吐き出してくれると言った。しかし既に排気ガスとスモッグで植物が枯れ初めている。生物学者の任務はトキや蛍が居なくならない為にだけでなく、我々自身が居なくならない為に人々の不安を掻き立てる必要がある。SNS,フィンテック等で浮かれ、ゴーンの話題で頭を巡らされている場合か?日高敏隆先生の愁いは深い。

2019/01/07

カネコ

○ p.138「  人類は滅びるか? という問いに対しては、今のところぼくはイエスかノーかという形では答えられない。結果は人間が人間の「偉さ」とか「優越性」というような考えかたを捨てうるかどうかで、決まってくるのだろう。非常にはっきりしていると思われるのは、その理由がなんであれ、とにかく「人間はやはり動物より偉い」と思っている限り、人間は遠からず他の動物と同じように滅びるであろうということだ。 」

2013/03/20

蝎虎

人間に対する新鮮な見方を与えてくれる。「愛の神話」「代理本能論」「地球の安全」「人類は滅びるか」「いわゆる「基礎」」など60年代に執筆されたこともあり濃厚である。動物を物質として発展を遂げている分子生物学、生化学に対して、個体が置き去りにされていることを警告する。未だに生命を完全に理解しなにもないところから再構築できていない現状を見ると新たなパラダイムシフトが必要なのであろう。

2012/03/19

感想・レビューをもっと見る