生贄たちの狂宴 上 (ランダムハウス講談社文庫)
生贄たちの狂宴 上 (ランダムハウス講談社文庫) / 感想・レビュー
RIN
ローマ市警トリオ+病理学者テレサのシリーズ第二弾。前作で心と身体に傷を負ったニックが職場復帰した途端のオドロな事件に直面!!このシリーズは題名もそうだが、殺人もかなり猟奇的だが、舞台がローマを中心としたイタリアのせいか、物語に奥行がある(と感じる)せいか、あまりグロな感じがしない。堅苦しい価値観から抜け出せないニックが徐々に変化し、彼の周りのオトナ3人それぞれの苦悩や生き方の変化も興味深いシリーズ。読み残し最後の一作がコレ。楽しみに下巻へ。
2012/06/18
ほちょこ
あぁまたもやシリーズ物の途中から手を出してしまった!それぞれのキャラクタの過去が気になる。
2015/07/05
うたまる
「あんたが見てるのはおれの外側だけだ。冷静、ものに動じない、警戒を怠らない、馬のケツみたいに醜い、要するに、おれがあんたに見せようとしてる部分だけだ」……なるほど、表層に見えるものとその奥にあるものとが重層的で、主要登場人物の造形に深みがある。そして台詞の言い廻しもキレキレで、かつテンポも良い。おまけにストーリーも、キリスト教以前のローマの信仰、とりわけ異端のディオニュソスを扱っていて興味が惹かれる。良いところずくめで、ここまでは傑作の予感。さて、この後どうなるか、下巻に行ってみよう。
2013/01/02
旅猫
ニック復活、の一冊。復帰後イキナリとんでもない事件に巻き込まれています。このシリーズはローマの街が生き生きと描かれていて、行ってみたいなと思わせます。人物造詣も個性的で面白い。さて、この不可思議な事件、どう解決するのか。タイプの違う女子たちの活躍も見物。
2011/02/04
paxomnibus
シリーズ2作目。前作のカバーがカラヴァッジョで、内容も彼の絵に関する物があったので、今作のカバーがクリムトなのは何か関連するテーマが語られるのだろうと期待したのだが、上巻では何もなかった。若く金髪で官能的な女性の絵を使いたかっただけなのか? 或いはアデーレという名の登場人物がいるせいか? 物語よりもそっちの謎の方が気になる。 前作に引き続き登場人物はそれなりに魅力的に描かれているのだが、主人公が生気に乏しいのが難。 全体的にやるせなさが漂うドラマなのに、冒頭部分のみスラップスティック仕立てなのが不自然。
2018/11/07
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