「雑」の思想 : 世界の複雑さを愛するために
「雑」の思想 : 世界の複雑さを愛するために / 感想・レビュー
佐島楓
「雑」とは多様性のことと了解した。確かに世界は多様性を排する方向に動いている。ただ、その問題の発祥は一神教=西洋キリスト教による近代化だけなのだろうか。まだこの観点に関しては自分でいろいろと勉強してみたい。
2018/12/27
阿部義彦
久々に痺れる本でした。雑種、複雑、雑多、雑草、ネガティブな意味の方が多い「雑」をキーワードにこれからの生き方を探ります。『資本主義社会って基本的に短期のスパンで回転させるもの。短期で売って最大限の利益を上げる。あとはどうなろうと構わない。「百年先の子孫に豊かな富を」なんて言ったら株主から怒られます。もう死んでますって。笑 「雑」っていうのは、ある意味今生きている人間も、まだ産まれてない人間も、死んだ人間も区別をつけないと言うこと。』雑とは曖昧で奥の深い事なのです。猫も一番人気はミックスですよー!良い本です
2018/12/15
yuzyuz_k
たぶんきちんと文章を書いてきた方達だから「雑」をきちんと考えるのかなぁと思ったりします。 テクノロジーの世界にいたりすると結構「雑」を考慮して全体でなんとなく体裁整う様にしていると思います。 ドープ(不純物)が適度な範囲で入ってないと、半導体は一切動かないですし。(半導体と言う表現が雑ですけど) これ読むと当たり前だよなぁと 思う反面、「雑」を雑に扱わずいろんな視点から攻めて掘り起こしていくのも面白いと感じてます。
2019/06/05
Koji Takahashi
【『雑』な大人になろう】 グローバルよりローカル 強さより弱さ 専門的より非専門的 そしてジェネラル(全体にかかわる) さらに一歩進んだホリスティック(バラバラではない丸ごと) 『雑』とはこんな感覚と捉えました。 私が目指している社会福祉士に大きな影響を与える書に出会いました。 ローカルな場面で、ホリスティックに、弱さを持つ人を、専門家に繋ぐ社会福祉士になります。
2018/12/27
Yuko
<現代社会が否定してきた“雑”なるものたちにオルタナティブへの手がかりを求める。“雑”なる民主主義、“雑”に向きあう宗教、“雑”を取り入れる経済などについて、高橋源一郎と辻信一が語り合う。> “雑”が孕むネガティブなニュアンスは脇におき、“雑”についての多角的な考察は、たいへん興味深い。 対談集なので、記述の重複も多く、まとまりにもやや欠けるが、その雑さも良い! 親鸞、南方熊楠、ヒルデガルド・フォン・ビンゲン、アーシュラ・ル=グゥイン、万葉集、江戸の寺子屋における学びなど、“雑”なる価値観が満載。
2019/02/18
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