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新型コロナと貧困女子 (宝島社新書)

新型コロナと貧困女子 (宝島社新書)

新型コロナと貧困女子 (宝島社新書)

作家
中村淳彦
出版社
宝島社
発売日
2020-06-25
ISBN
9784299006301
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新型コロナと貧困女子 (宝島社新書) / 感想・レビュー

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『よ♪』

コロナ禍に"夜の街"で働く女性のルポ。ホスト通いのお金を稼ぐ女子大生。結婚詐欺の借金返済のために働く女性。上京して生活手段として働く女の子。借金返済の為に風俗嬢といっても、そもそも借金の原因が制度の責任だ。学費の高騰、それをビジネスにする奨学金制度、そんな状況に無理解な"団塊Jr"の親たち。卒業の新しい門出と同時に500万円以上の借金生活のスタート。女性には就職難という壁もある。なんて素晴らしい人生!他に貧困に苦しむ中高年女性の例も紹介される。"夜の街"は彼女らのセーフティネット。壊すなら代替えが必要だ。

2020/07/15

パトラッシュ

これまで中村氏は、水商売や風俗業界が貧困に落ちた女性にとって最後のネットワークとなっていると訴えてきた。そのシステムが新型コロナによる「自粛」で破壊され、救援の手も届かず死や飢えを覚悟するまで追い詰められた女性の恐るべき実態を生々しく描く。まさに平成地獄絵巻であり、国民をこれほど痛めつけて恥じない日本は後進国どころか生まれたことを後悔する国になり果ててしまった。しかし最後で著者はコロナ禍を受けて、政府が女子大生を売春に誘導するような政策を変えつつあると見る。パンデミックは日本を立ち直らせる契機になるのか。

2020/09/01

ころこ

「貧困女子」に風俗を連想させる通り、自粛により行き詰った風俗嬢と、そもそも風俗に頼らざるを得なかった女性の社会的な問題の二重構造を描いています。後者は著者の経済観に問題があるといわざるを得ず、この手の文章にありがちな筆の走りが対象を歪めている疑惑を持ちます。現在いわれているような「夜の街」の自粛には、この際に問題を一掃したいという倫理的な欲望が感じられ、生態系になぞらえられるべき社会に対する想像力の貧困さを感じます。むしろ我々は、普段ではみえなかった我々の問題があぶり出されていると考えなければなりません。

2020/07/10

カッパ

そもそも苦しかったりエキセントリックだったりする。コロナ下で苦しくなる人だっている。繁華街が再分配の場なのはそうかもしれないが1番こんな時に控えられるのか、、、。

2021/06/14

リキヨシオ

新型コロナ第一波の一度目の緊急事態宣言が発動した20年4月の新宿や池袋の貧困女子達を取材した1冊。TVで報じられなかった実態や、この国の深刻な格差と貧困が一気に浮き彫りになった。平成の時代でこの国の貧困化が一気に進んでいた中で、コロナ禍により最後のセーフティネットが破壊された。しかし貧困層を救うはずの行政側との高い壁があって、貧困層の実態が見えていない。新型コロナは社会的弱者から容赦なく攻撃する。平時の時から…社会的弱者を救う仕組みを構築しなければいけなかった…今回の新型コロナは本当に残酷だ…

2020/07/01

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