月曜日の抹茶カフェ
月曜日の抹茶カフェ / 感想・レビュー
さてさて
『縁って、実はとても脆弱なものだと思うんです。どちらかが一度でもぞんざいな扱いをしたら、あっけなくちぎれてしまう』。私達は人と人との『縁』の中で生きています。そんな『縁』の繋がりは決して年齢や立場などの壁で仕切られません。意識の中にある繋がり以外に、日々関わりあって、日々広がって、そして日々繋がっていく私達。そんな私達の周りに存在する”繋がりの輪”に光を当てたこの作品。青山さんらしく、優しく、穏やかに、そして思った以上に深く掘り下げられていく物語の中に人と人との繋がりの素晴らしさを改めて感じた作品でした。
2021/09/11
kou
まさか「木曜日にはココアを」の続編が読めるとは!今回も温かく優しい気持ちになれる読後感だった。願わくば、この本の世界の住人になりたい!シリーズ化希望。
2021/11/17
しんごろ
揃いも揃った十一人と一匹。月が替われば運のつきも変わるもの。でもやることはただひとつ。マイペースでいいから前進あるのみで、頑張るだけさ。頑張る人には、向こうから縁がやってくる。それが赤い糸だったり、いきるヒントだったりは時の運。ただ言えることは、マーブル・カフェの裏メニューには、やり手のマスターも知らない“幸運”というメニューが、隠し味に“幸せ”が入ってるようです。ここで注意事項があります。読むときには手ぬぐいを用意してください。油断するとウルッとしますよ。
2021/09/20
彩🌴彩ちゃんとペア画中
あの感動作「木曜日にはココアを」の続編ということでワクワクの期待感で読みましたが、期待以上に素敵な作品でした。前作同様12編からなる短編集でしたが、それぞれの物語が繋がってたり、それに前作の登場人物も出てきてたりと、なかなかの趣向を凝らした感じ。読んでてホンワカと心暖まる 話、ちょっぴり切なくなる話とか、飽きさせない構成も素晴らしい。今回は東京から京都へのお話ということで、やっぱり京都って何回行っても、また行ってみたいなぁ!って、特に紅葉の季節に行けたら最高だろうなぁ、と想いを馳せる、そんな読後感でした。
2022/10/16
ひさか
21年9月宝島社刊。書き下ろし。シリーズ2作目。月曜日の抹茶カフェ、手紙を書くよ、春先のツバメ、天窓から降る雨、拍子木を鳴らして、夏越の祓、おじさんと短冊、抜け巻探し、デルタの松の樹の下で、カンガルーが待ってる、の12の連作短編。前編が次の話に繋がって、ラストで円環になるのは前作と同じだか、登場人物達への共感は今回の方が大きい。描かれる世界も、天窓〜の湯船に落ちる雨、デルタ〜でバケツを鞄のように持つ大学生等、印象的なシーンが素敵で楽しい。表紙や各話のタイトルに配置した田中達也さんのミニチュアも面白い。
2022/06/29
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