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ただいま神様当番 (宝島社文庫)

ただいま神様当番 (宝島社文庫)

ただいま神様当番 (宝島社文庫)

作家
青山美智子
出版社
宝島社
発売日
2022-05-10
ISBN
9784299028853
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ただいま神様当番 (宝島社文庫) / 感想・レビュー

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mae.dat

どうも“神様はいないよ教”を信仰する者です。青山さんらしい5話の連作短篇でね。ここに描かれる神様は、その神様自身を楽しませたり、喜ばせて欲しいと各話の主人公に取り憑くのです。それは本人が心の底で願っている本心、こうありたいと願う自分への後押しですよね。この神様は、脳に置き換えても良いかな。出来ない理由を並べて拱いていても進展はありませんし。脳を悦ばせる事は活性化を促すよ。脳の癖を理解して幸福度を向上しよう。自分を幸せに導こう。儂、葵ちゃんの言葉好き「この世をおもしろがれる力のほうが大事だと思う」ってね。

2023/07/19

bunmei

人々の温もりと共に、これまでの自分を見つめ直し、新たな扉を開こうとする展開に、癒される。その後押しをしてくれるのが、迷える主人公に憑りついたシケタ爺さんのような神様。『神様当番』の黒く太い文字を主人公の腕に植え付け、その腕から神様が現れるというファンタジーな色彩も添えている。毎朝バス停で顔を合わせる、立場が違う5人の主人公。彼らが織りなす人間関係の襞やモヤモヤを、神様からの意地悪とも思える願いを実現して解き解していく。5人がバス停で少しずつ繋がり、最後はホッコリするヒューマン・タッチな5つの連作短編集。

2022/06/22

Karl Heintz Schneider

ある日目が覚めたら、左手に大きく「神様当番」の文字が。そして目の前には神様を名乗る謎の老人がいて願いをかなえてくれないと「当番」は終わらないと告げる。本来、神様なら人間の願いをかなえてくれそうなものだけど、その逆という発想が面白い。ファンタジーではあるけれど、あまりそれを感じさせない。神様が赤いジャージを着ていたりする。神様の願いは結局、当事者の秘めたる願いだったりする。願いをかなえてと言いつつ、実は神様は本人の願いをかなえるお手伝いをしている。

2022/08/23

おくちゃん🍎柳緑花紅

巻末特典の作者とミニチュア写真家の田中達也さんとの特別対談から先に読んじゃった。朝ドラ「ひよっこ」のオープニング映像で初めて知った写真家さん、作者が本の装画を依頼した経緯とお二人のお人柄がとても好き。心に響くフレーズ「私を楽しませるのは私」「不完全な僕たちこそ、きっと感全体なんだ」「リアルと直面して、思っていたのと違うなぁっていうのが案外良かったりする」「皆が彼女を愛して、彼女はそれ以上に皆を愛する。そのエネルギーが循環している」神様が其々に気付かせてくれた。私の腕に❮神様当番❯って書いてないか確かめた。

2023/01/16

シナモン

冴えない日常にモヤモヤしてる人たちのもとへ現れ、そっと、いやちょっと強引に(笑)背中を押してくれる神様。世界は自分が考えてるほどダメなものでもないし、ちょっとしたきっかけで物事は好転していく。前向きな気持ちになれる一冊。さり気ない物語のつながりにも心温まります。素敵な連作短編集でした。

2024/02/11

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