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歌舞伎町と貧困女子 (宝島社新書)

歌舞伎町と貧困女子 (宝島社新書)

歌舞伎町と貧困女子 (宝島社新書)

作家
中村淳彦
出版社
宝島社
発売日
2022-12-09
ISBN
9784299034823
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歌舞伎町と貧困女子 (宝島社新書) / 感想・レビュー

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タキタカンセイ

ここに出てくる貧困女子の「貧困」はいわゆる「経済的貧困」とはちょっと違う。ホストに貢ぐために1万2万で身体を売るに至る女性たち。様々な事情があるとは言え何がここまで彼女たちを追い詰めるのだろうか。「客(中年オヤジ・素人童貞)→ホス狂い女子→ホスト」という歌舞伎町の「食物連鎖」の頂点にいるホストたちも歯車の一つに過ぎないはず。それぞれが抱える「穴」とは何なのだろう。著者中村氏が時折漏らす苛立ちや率直な感想が面白い。

2023/08/05

しげ

具体的な性のエピソードが多く、週刊誌やスポーツ新聞のアダルト記事のような切り口でした。若い女性が身体を売っても1万円にしかならない。だからといって、地元のスーパーで1ヶ月フルで働いても13万円しか稼げない。歌舞伎町の住人たちに対して「わたしたちとは住む世界がちがう人の話だから」「そんな生き方を選んだのは本人だから」とうそぶいて、あくまで他人ごとだと目を逸らそうとしても、この国をひっそりと覆う、逃げられない暗いもやのような「貧困と格差」の存在をひしひしと感じました。

2023/02/14

みじんこ

ホス狂いをはじめとする、身体を売って男に貢ぐからこそ貧困化していく人々(貢ぎをしていない例外も紹介されているが)と買う側と、ホスクラを頂点とするヒエラルキー構造という解釈は分かりやすく納得させられるものがあった。初回は安く、そこからはまっていくパターンも多い印象。パパ活や街娼などの実態を読むと、最近報道された梅毒患者の急増というニュースもある意味納得してしまう。歌舞伎町における転貸やヤクザ専門スナックなども含め、店の実名こそは出さないものの未だアンダーグラウンドな世界の当事者たちを知ることができる。

2022/12/08

きょん

歌舞伎町は昔から好きじゃない。なんでこんなに人が来るの?と不思議に思っている。職場が近いので毎日通るけど、若い人ばかりになってるな、、、と思っていたが、こんな街に変貌していたとは。昭和平成の生きるための売春はほとんど排除された。闇すぎる。大久保病院裏にズラリと並ぶ若い街娼の女の子を1万5千円で買い叩く中年男。ホス狂いで貢ぐためにカジュアルに売春を続ける女性たち。まさに肉体労働。なにも楽しいこと趣味を持たない子がホストにはまるという。なんというか、、、生き地獄。売れなくなったあとの彼女たちはどうなるのか。

2022/12/25

AKI

歌舞伎町にハマった女性との生々しいやりとりを書籍化したルポルタージュ。歌舞伎町に<沼る>女性は<自分には何もない>といった感覚を埋め合わせるためにホストにハマる。その男に貢ぐために貧困化するとの指摘に刮目した。<パパ活>や<風俗堕ち>は2000年以降の政治経済状況の変化といった大きな文脈で語られがちだが、よりミクロな精神状況から生まれた隘路であるといった視点も必要である。その精神状況は<歌舞伎町女子>ではない大多数の人間にも通じる部分があるはずである。

2024/01/03

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