教養としての世界宗教史 (宝島社新書)
教養としての世界宗教史 (宝島社新書) / 感想・レビュー
田中峰和
神道に始まる日本の宗教だが、仏教の受容において政権を揺るがす衝突があった。仏教排斥を企図する物部氏と受容して天皇家に取り入ろうとした蘇我氏の戦いは、蘇我氏の勝利で仏教が浸透し神仏習合の時代が長く続く。大航海時代、ポルトガル宣教師によってキリスト教が伝来し、一時期は国民の5%の信徒が生まれた。いまだにキリスト教徒が1%もいないことを考えると信じられない数字だ。明治政府によって神道は悪用され、天皇を神とする新たな宗教が根付かされた。天皇の人間宣言によって新たな宗教が乱立し、元横綱まで洗脳された事件まであった。
2023/12/31
ジェンツー
宗教学に興味を持ったのは学生の頃で、その頃この著者の別の本を読んだことを覚えている。日本人は無宗教ではない、と腑に落ちた。そして久々に巡り合ったのが本書、世界の主要宗教をほぼ網羅し概要を説明していく、まさに大学の一般教養科目の講義のような構成。基本を抑え必要十分といった感じ。仏教だけは議論に立ち入る箇所があった。また、出版のタイミングだったのか、安倍元首相の襲撃事件を受けて統一教会の解説にもページが割かれている。手軽な宗教の基本書として、時折読み返したい。
2023/06/14
ふ
○
2023/02/13
AKIHIRO ISEKI
最後の「おわりに」っていう所の内容もグッときた。 死生観の変容の過渡期にある我々がどのような宗教を持つのか。
2024/03/17
happy3939
ざっくりと世界の宗教がわかった。
2023/02/10
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