時間のヒダ、空間のシワ…[時間地図]の試み: 杉浦康平のダイアグラム・コレクション
時間のヒダ、空間のシワ…[時間地図]の試み: 杉浦康平のダイアグラム・コレクション / 感想・レビュー
保山ひャン
杉浦康平が60年代から描き続けた、時間地図の数々を集めて、解説。さらに当時は膨大な人力(杉浦氏曰く「マンピュータ」)で作図していた時間地図をコンピュータで描いてみる近年の成果が載せられている。共同作業していた松岡正剛との対談や、多木浩二、白井宏昌などの文も掲載。犬地図、世界の四大料理の味覚地図、アジアの宇宙観の地図、日航機ハイジャック事件、人と利根川の関わり、毛沢東、原子力問題、ある個人の一日などのダイヤグラム作成、各都市からの到達時間をもとにした地図など、視覚化されることで驚きと発見が得られる悦び!
2015/11/20
YuYu
hclab.おもしろい
2015/12/19
の
ダイアグラムデザインをつくりあげた杉浦康平の解読書。都市の生活者にとって経験される空間のかたちは個人個人バラバラで、地下鉄や飛行機、摩天楼ビルのような多くの人間が利用している空間は、抽象的な地形図と時間軸にズレがある。そのため、移動にかかる時間を基準とした変形地図が生まれた。これは決して固定されたものではなく、交通インフラの改善の度にどんどん変化している。交通手段の発達という利便性の追求で生まれた地域格差(電車が通らない等)の問題提起にもなって興味深かった。
2015/03/02
感想・レビューをもっと見る